• このエントリーをはてなブックマークに追加
2019年07月10日 10:45

中国・韓国と友好関係築けない安倍内閣の幼児性 植草一秀氏ブログ「知られざる真実」 

 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は真実を徹底的に掘り下げて、主権者国民の審判を仰ぐのが国政選挙の正しいあり方だと訴えた7月10日付の記事を紹介する。

 2015年12月28日のいわゆる「日韓合意」は、日本の岸田文雄外務大臣と韓国の尹炳世外交部長官による従軍慰安婦問題についての合意である。しかし、合意内容を明記した公式な文書は存在しない。日韓の両外務大臣が共同記者会見を開き、それぞれが合意内容を発表しただけである。この合意のなかに、「最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」との表現が盛り込まれたが、従軍慰安婦少女像の撤去を韓国が確約したという事実は存在しない。

 日韓外相合意で、韓国外相が、「韓国政府は、日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し、空間の安寧、威厳の維持といった観点から懸念しているという点を認知し、韓国政府としても可能な対応方法に対し、関連団体との協議等を通じて適切に解決されるよう努力する」と発表しただけで、慰安婦少女像の撤去を確約してはいない。

 韓国政府は日韓外相合意で慰安婦少女像の撤去を確約していないから、慰安婦少女像が撤去されないことをもって、「最終的かつ不可逆的に解決」という合意内容を韓国政府が覆したことにはならない。また、徴用工問題について、韓国の最高裁が日本企業に賠償を命じる判決を示していることについて日本政府が抗議しているが、日本の主張が合理性を有しているとは言えない。

 日本政府は日韓請求権協定を根拠に韓国の対応を批判しているが、日韓請求権協定を踏まえると、韓国の対応を一方的に批判することは適正でない。

 日韓請求権協定は1965年の日韓国交正常化に伴い、両国間で締結されたもので、両国とそれぞれの国民間で「請求権」の問題を「完全かつ最終的に解決されたことを確認する」と明記している。日本政府はこの協定を踏まえて元徴用工への補償問題は解決済みとの立場を示している。

 ただし、この協定によって個人の請求権までが消滅したとは言えない。請求権を互いに放棄する条項は1951年のサンフランシスコ講和条約にも存在する。この条項に関して、原爆被害者が「条約により米国に賠償請求できなくなった」として日本政府に補償を求めた提訴において、日本政府は「自国民の損害について、相手国の責任を追及する『外交保護権』を放棄したもの。個人が直接賠償を求める権利に影響はなく、国に補償の義務はない」と主張していた。

 実際に1990年代に韓国人の戦争被害者が日本で提訴し始めた際、日本政府は、「個人請求権は消滅していない」との国会答弁を続けていた。

 韓国での徴用工による訴訟は韓国の個人の請求権に基づくものであり、この請求権を日本政府が否定することは難しい。また元徴用工の主張を認めたのは韓国の裁判所であり、三権分立の大原則を踏まえると、行政当局同士の合意が存在しても、韓国の司法当局の判断を拘束することはできないと考えられる。

※続きは7月10日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「安倍政治の真実を公正に検証してみた」で。


▼関連リンク
・植草一秀の『知られざる真実』

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

     

トップニュース

2019年10月21日 09:06

【『I・B TOKYO』発刊にあたって】NEW!

 今回「I・B TOKYO」発刊に漕ぎつけたのは、この激変時代に対応するにあたって企業の皆様方や自立・自覚を求める個人の方々に核心となる情報を提供するという使命感から...

2019年10月21日 08:44

【凡学一生のやさしい法律学】関電報告書の読み方~関電疑獄を「町の法律好々爺」凡学一生がわかりやすく解説(5)NEW!

 関電疑獄事件に関して、社内コンプライアンス委員会の委員による内部報告書が平成30年9月11日付で作成され(同書)、一年後の本年10月、それを基に記者会見が開かれた。...

2019年10月21日 07:00

疾病リスク低減表示拡大と公正競争規約はトクホの救世主となるのか?(2)NEW!

 18年6月15日に閣議決定された「統合イノベーション戦略」および「未来投資戦略2018」において、トクホ等の保健の用途に係る表示の拡大についてその可能性を検討するこ...

2019年10月21日 07:00

「放射能でおもてなし?」~安全性を疑問視する国内外からの声が急増!(3)NEW!

 「東京オリンピック」の安全性を疑問視する国内外からの声が急増しています。今のところは、安全性を疑問視する声は海外からの声が大きいのが現状です。しかも、今年に入って急...

2019年10月20日 07:00

疾病リスク低減表示拡大と公正競争規約はトクホの救世主となるのか?(1)

 2015年4月1日に誕生した機能性表示食品制度は、それまでの「特定保健用食品(トクホ)」や「栄養機能食品」の行政主導の動きから、官邸主導の決定となり、食品の機能性表...

2019年10月20日 07:00

【凡学一生のやさしい法律学】関電報告書の読み方~関電疑獄を「町の法律好々爺」凡学一生がわかりやすく解説(4)

 関電の取締役会は機能不全となってしまった。かかる場合、虞犯取締役は辞任する他なく、また、関電は直ちに仮役員の選任を裁判所に申請し、適法な取締役で構成された取締役会に...

2019年10月19日 07:00

【凡学一生のやさしい法律学】関電報告書の読み方~関電疑獄を「町の法律好々爺」凡学一生がわかりやすく解説(3)

 関電の前号のような事情・実態もあってか、竹中平蔵氏が語っているように、政府高官の子弟が多く電力会社に就職している実態がある。竹中氏は遠慮しているので凡学一生の体験を...

2019年10月19日 07:00

癒しを求めて 全国から経営者が来院(後)

 慢性疲労には、水素も効果的です。大学病院の研究では、水素ガスの吸引は、ストレスや慢性疲労には極めて効果があることがわかりました。疲れが溜まっていくと、細胞内のミトコ...

2019年10月18日 17:59

「私たちにも何かできることがあるはず」~台風19号により氾濫した多摩川を取材して

 多摩川駅から歩いて約5分先の川沿いを歩いた。本格的な夏も終わり、コンクリートで固められた堤防というのに、上流から流されてきた大木や草木によって、現場では生草と粘土の...

2019年10月18日 17:49

日本初上陸の王室ご用達のスペイン料理店「ホセ・ルイス」出店~カトープレジャーグループがスペイン大使館で事業戦略発表会を開催

 (株)カトープレジャーグループは11月1日、日本初上陸のスペイン王室ご用達レストラン「ホセ・ルイス」を、東京・渋谷に出店。10月16日には、駐日スペイン大使館(東京...

pagetop