七隈線延伸工事、陥没箇所の工事再開
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7月12日午前9時、「博多駅前陥没事故」現場での再掘削工事が始まった。工事は安全面に最大限の配慮がなされ、Ⓐ地盤改良による人工岩盤の形成・Ⓑ掘削手順の細分化(2分割→4分割)・Ⓒ補助工法(AGF工法)の増強(450mmピッチ→300mmピッチ)・計測箇所の追加などが主な安全策として図られている。
博多駅前陥没事故は、2016年11月8日未明に発生。福岡市博多区の博多駅前2丁目交差点付近で、片側2車線の道路が大きく陥没し、大きな話題となった。
該当箇所で行われていた掘削作業には、トンネル工事で多く採用されている「シールド工法※(1)」ではなく、「ナトム工法※(2)」が用いられており、事故当時はこのナトム工法に対して疑問をもたれることもあった。
工事の予定期間は約3カ月間で、開業は当初の計画より2年遅れとなる、22年度を見込む。また、追加工事費などの発生により、総事業費は約137億円増となる約587億円となった。
(1)シールド工法:「シールド」と呼ばれるトンネル掘削機を前進させるとともに、土砂の崩壊を防ぎながらシールド後方に壁面を構築。その内部で安全に掘削作業、覆工作業を行いトンネルを築造していく工法。
(2)ナトム工法:トンネル周囲の地盤がトンネルを支えようとする保持力を利用し、掘削した岩盤の緩みが小さいうちに早期にコンクリートを吹き付け、岩盤とコンクリートとを固定するロック
ボルトを岩盤奥深くにまで打ち込み、地盤の安定を確保しながらトンネルを掘進する工法。【代 源太朗】
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