2024年04月25日( 木 )

入ってはいけない会社(5)~歩合での高収入をやたらと強調する会社

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 給与の仕組みは会社によって異なります。完全固定給の会社もあれば、固定給に歩合がプラスされる会社、会社の業績に連動する業績給の会社などもあります。業種や職種によって、どのような給与の形態がふさわしいのかは異なるため、一概に良い、悪いを決めることはできません。ただし、なぜそのような給与形態になっているのかは知っておく必要があるでしょう。

 高額の歩合での高収入には夢があります。高収入をやりがいとして仕事に励むのは良いことです。一方で完全歩合の社員というのは厳密にはあり得ません。本来、完全歩合であれば、雇用契約ではなく業務委託契約を結ぶべきであり、社員ではなく個人事業主として扱わなければならないからです。これは制度上の問題なのですが、ここを理解していない会社や個人がいまだにあります。

 次いで歩合の意味について考えてみましょう。本来、社員が営業活動をしなくても商品が売れるのであれば、社員に対して歩合を払う必要性はありません。商品やサービスの魅力を伝えることが難しいもの、知名度不足などを営業活動で補うため、その功労として歩合が支払われるのです。もちろん人によって販売の上手い下手があるため、たくさん販売できる人、あまり販売できない人が出てきます。属人的であるとも言えます。

 歩合は商品の魅力や知名度を補うことに対する報酬ですから、知名度が高い商品、魅力が伝わりやすい商品などは歩合の比率が低くなります。誰でもその商品の魅力(高スペックやコスパが良いなど)がわかる商品は、誰から買ってもあまり変わらない、ということになり、属人的ではない営業活動になります。反対に誰から買うかに大きく左右されるような商品は、属人的な営業活動になります。属人的な営業になればなるほど、歩合の比率が高くなります。

 つまり歩合の比率が高い営業活動は、それだけ難易度が高いということです。「歩合で誰でも高収入可能!」というのは、あくまで可能性の話です。ごく一部の優秀な成果を残した人だけが高額の歩合をもらいます。誰でも売れる商品であれば、歩合の設定は自ずと低くなっていくのが道理です。そのことを理解したうえで歩合給の仕事は選ぶべきでしょう。

(つづく)


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