2024年04月25日( 木 )

第一線で活躍する86歳現役社長の健康の秘訣(前)

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Tiキクザキ(株) 代表取締役社長 菊崎 弘 氏

 職人がつくる住宅の手すりやドアノブなどの金物加工を大阪市で行うTiキクザキ(株)・代表取締役社長・菊崎弘氏は、今86歳だ。20代の時から60年以上、現役で事業を経営している菊崎氏に、元気に活躍し続けるための健康の秘訣を聞いた。

体は自分しかケアできない

Tiキクザキ株式会社・代表取締役社長の菊崎弘氏
Tiキクザキ株式会社・代表取締役社長の菊崎弘氏

 Tiキクザキ(株)・代表取締役社長・菊崎弘氏は創業して以来、60年以上、建物の外装やフェンスからドアノブまで職人の手作業による金物加工業を大阪市で行ってきた。菊崎氏は、第一線で会社を経営するとともに、営業で毎日自分の足で客先に出向いている。「一番の仕事のやりがいは、いいものができた時だ」と菊崎氏は元気に話す。

 活気あふれる菊崎氏に聞くと、元気に仕事ができているのは「普段から、自分で体の健康に気をつけていることが一番大きい」という。体の調子が良いかどうかは、自分しか見ることができないからだ。自分の体のことは人にはわからないので、家族に任せきりにするわけにもいかない。日々、体調に変わりがないか、自分の感覚で菊崎氏はチェックしている。

 この「健康のセルフケア」の効果は大きい。胃が悪くなるなど多少の病気はあるが、手術はほとんどしたことがないという。少しでも体調が優れない時には、大きな病気になる前にこまめに手を打っているからだ。月1回ほど通っている、信頼できる医師の先生が近くにいるので、調子が悪いときはすぐに相談している。もう20年以上も通っているので、菊崎氏の体のことを医師はよくわかっていて、大きな病気がなく健康でいられるようにアドバイスをもらっている。

 糖尿病や高血圧が少しあるが、いつも悪くならないように気をつけている。普段から注意して体を見ていると、糖尿病や高血圧で体調がおかしくなった時には自分の感覚ではっきりとわかるので、気になったらすぐに医師に相談している。「信頼して健康のことを相談できる医師の先生が身近にいるのは幸せだ。そのおかげでいつも健康を守れている」と菊崎氏はいう。悪くなる前に体のメンテナンスをすることが、生涯現役でいるためには欠かせない。

食事はどうしているのか?

 食事はぜいたくせず、ご飯を中心に、肉の日も魚の日もあり、1日2回は野菜を摂るようにしている。昔はもっとたくさん食べていたが、今は食べる量も無理をせずに、お茶碗7分目くらいだ。いつも自分の体調に合わせて、食べる量を決めている。そうすると、体に負担がかからず、自然と体調も良くなる。

 また、月に3回、10人くらいのつき合いの長い仲間と「肉を食べる会」や「魚を食べる会」で集まって出かけて、わいわいしゃべりながら、楽しく食べている。また来たいと感じるようなところに行って、おいしいものを食べることが楽しみになっている。そして仲間と会って、最近あったことなどいろいろな話をすることが、元気の素だと菊崎氏は話す。

(つづく)
【取材・文・構成:石井 ゆかり】

(後)

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