小竹町の産廃業者、過剰保管で県が事業停止処分

　福岡県は10月7日、産業廃棄物を過剰に保管し、県が命じた期限までに改善されなかったとして、福岡県小竹町の産業廃棄物処理業「富士開発（株）」に対し、8日から90日間の事業停止処分を行った。

　県は6月、同社への立ち入り調査で法定保管量（一日の処理能力の14日分）を超える廃棄物（同25.6日分）を確認。8月9日までに法定内に収めるよう改善命令を出したが、是正されたのは9月10日だった。

　県は「履行期限に間に合わなかったのは、廃棄物の受け入れ先がみつからなかったため」としたうえで、事業継続の意思はあるとみている。

　今回の処分により、許可を有する産業廃棄物処理業のすべてが停止されるとともに、処理施設の使用も停止となる。事業停止以前に保管してある産業廃棄物の処理は構わないが、新たな受け入れはできない。

　県は2017年12月に同社が法定保管量を超える45.9日分の廃棄物を保管していたことを確認。翌18年1月に同社に改善計画書を提出させ、改善措置を履行するよう指導していたが、履行されず、今年3月に催告書を交付した。しかし、同履行期限の5月末をもっても、保管数量が25.6日分となっていたため、改善命令に至っていた。

【東城　洋平】

▼関連リンク
福岡県が産廃処理業者に改善命令　産廃の過剰保管