2024年04月19日( 金 )

スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(14)~精肉の条件

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 生鮮のなかで唯一、加工食品に近いのが精肉である。精肉は鮮魚と違い、その加工工程の大きな部分をベンダーが担っていて、店舗は最終加工とパッケージング作業をすれば商品として店頭に並べることができる。
 しかも畜種も牛、豚、鶏と限られている。お客から見た価格比較は簡単だ。だから、低粗利にすれば販売量の拡大は比較的容易となる。

 粗利率30%の通常型スーパーマーケットの売上と粗利益率20%以下のディスカウンターとの販売量の差は業態格差と同じ単価と客数がそれぞれ2倍程度になる。合わせると4倍の売上が可能ということだ。

 生鮮は高経費だから、高粗利を・・という発想から離れなければ生鮮の安売りは怖くてできない。野菜が高い時、野菜を目玉にすれば思うよりはるかに高い集客ができる。
 しかし、普通のスーパーマーケットは野菜高騰時にはしっかりした粗利をとり、単価アップによる売り上げ増を目論むのがせいぜいだ。

【筑前 太郎】

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