2024年04月20日( 土 )

【臨時休校の波紋】何もなくて当たり前、の学校現場は臨時休校にあきらめ顔

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

■春季休業を合わせると約1カ月の長期休み

 新型コロナウイルス感染拡大防止にともなう政府からの要請(2月27日発表)に基づき、福岡市は2月28日、「市立学校における臨時休業(2020年3月2日~3月24日まで)の実施に踏み切った。春季休業(3月25日~4月6日まで)を合わせると約1カ月の長期休みとなる。

 実質的な最終登校日となった2月28日、福岡市の学校現場は午前11時半ごろに福岡市教育委員会からの通達を受け取った。政府発表からたった18時間後に、臨時休業に備えた対応を迫られたかたちだ。

■家庭訪問も視野に入れる

以下、データ・マックスに寄せられた教員や保護者のコメントをまとめた。

【中学校教員のコメント】
 政府や市の判断(の是非)は、時間が経ってみないとわからないですが、個人的にはしかたなかったのかな、と思っています。感染が広がらなかったら「たいしたこと無かった、学校に行けたんじゃないか?」となりますが、学校は何もなくて当たり前なんです。

 たとえば無事に卒業式を終えることや、無事に修学旅行から帰ってくることなど、学校は何もなく無事なことが当たり前じゃないといけないのです。

 ただ、私は今年度で他校へ異動することが決まっていることもあり、急に生徒との時間がなくなってしまったことは悔しいです。部活動においても現段階で3月24日まで原則中止となりました。土日に控えたカップ戦なども行えず、今日(28日)の部活が実質最後の時間になるかもしれません。

 部員には、この1カ月は自主トレーニングをしっかりするよう伝えています。部員もこの状況のなかでも、ベストだと思うこと、やれることをやろう、と前向きな姿勢でいます。

【卒業生保護者のコメント】
 公立高校受験を控えている子どものことを考えると、これから授業の追い込みもできなくなり、とてもかわいそうですが、誰が感染しているかもわからない状況のなか何時間も同じ教室にいることのリスクを考えると、政府や市の判断は正しいと思います。

【養護学校教員のコメント】
 卒業学年を受け持っており、来週の卒業式を除けば今日(28日)が突然のお別れになります。本当に突然のことですが、転ばぬ先の杖で、現状はどこから感染が出るかわからないので子どもを守るためには必要な判断と考えます。

 これまで築いてきた絆は深いので悲しい気持ちはありません。今後は家庭訪問も視野にいれています。

関連記事