はかた地どり“在庫7トン”！～特別価格で販売中

一般

2020年5月12日 15:00

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　焼き鳥、水炊き、かしわ飯にがめ煮。庶民にお馴染みの食材「鶏肉」。なかでも「はかた地どり」は、福岡県産の地鶏として、歴史を積み重ねてきた。

　「はかた地どり」は昭和50年代、県民から「郷土料理に合うおいしい鶏肉をつくってほしい」との要望を受けてつくられた。全国に先駆け福岡の在来種で天然記念物の「大軍鶏」をベースに福岡県農林業総合試験場で誕生したという歴史をもつ、まさしく福岡県産の「地鶏」だ。

　実は、「地鶏」は特定JASにより厳しい基準が定められている。その基準としては、

1：鶏の品種：日本在来種、または、在来種の血液量が50％以上のもの
2：飼育期間：75日以上（はかた地どりは、80日以上）
3：飼育方法：28日令以降は、1m²あたり10羽以下で平飼いして飼育していること

　と、かなりハードルが高い。
　実際に、これらの条件に合う鶏は全国鶏肉生産のわずか1％しかなく、貴重な高級鶏のみ「地鶏」と名乗ることができるのだ。

　そんな「はかた地どり」だが、コロナ禍により、需要が急速にしぼんでいるという。
　「はかた地どり」を管理する、農事組合法人福栄会専務理事の中垣氏に話を聞いた。

　「はかた地どりは地鶏ですので、原種鶏も貴重な天然記念物の軍鶏や、さざなみの血が入っており、一般的な鶏肉や銘柄鶏と違い、厳しい規定があります。そのため、大量生産できず、また、長期間飼育する為、一年半前から生産計画を行う必要があります。その為、簡単に生産調整ができるわけではありません。百貨店や飲食店といったこれまでの主要な販売先は、コロナの影響により閉店や休業となっているため、在庫が急増してしまいました。
　高級鶏肉の為、スーパーで特売に出すには、価格がまったく合いません。そのため、今回、ネットで産地から直接販売していくことを決定しました」と語る。

　中垣氏に「はかた地どり」の味とおすすめの調理法を聞いてみた。
　「はかた地鶏の味の特徴は、うまみ成分であるイノシン酸がブロイラーよりも約40％多く、しっかりとしたうまみが特徴です。また、きめ細やかな肉質でサクッとした歯ごたえの良さもあり、水炊きやがめ煮はもちろんですが、これからの時期は、ビールに合うから揚げやソテー、バーベキューはとくにおすすめです。」とのことだ。