2024年04月25日( 木 )

コロナショックから学ぶ~日々の生活変化

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 新型コロナウイルスの感染拡大にともない政府の緊急事態宣言が継続されていた5都道県(東京都・北海道・神奈川県・埼玉県・千葉県)も5月25日に全面解除された。一部地域(福岡県/北九州市)を除き、感染再拡大の兆候は今のところ見られない。

 感染者の発生が続く東京都でも「夜の街」関連以外に目立ったクラスター(感染者集団)は出ていないという。そのため小池都知事は、6月2日、独自の「東京アラート」を発令していたが、昨夜専門家対策会議に諮問し、本日12日午前0時に解除した。STEP3に緩和され、接待をともなう飲食店やライブハウスについても、19日から営業再開を認める方針を決めた。新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済活動再開の両立を模索する厳しい舵取りがスタートすることになる。

 そんな中、本日朝方に終わった11日のニューヨーク株式市場のダウ平均株価(終値)は、再び新型コロナウイルスの感染拡大が続くのではないかとの見方が広がり、【表3】の通り、前日比▲ 1,861.82ドルの2万5,128ドル17セント(前日比-6.90%)と、過去4番目の下げ幅となった。今日の日経平均株価に大きな影響を与えることになりそうだ。

【表1】を見ていただきたい。全国47都道府県の新型コロナウイルス感染者の順位表である。
~この表から見えるもの~
◆1位は6月11日現在、東京都で5,426人(前日比+18人)。全国シェアは32.09%。
・2位は大阪府で1,785人(前日比0人)。全国シェアは10.56%と吉村洋文大阪府知事(1998年3月九大/法卒)の旗振りが貢献して減少している。
・3位は神奈川県で1,396人(前日比0人)。全国シェアは8.26%。
・4位は北海道で1,137人(前日比+5人)。シェアは6.73%。
・5位は埼玉県で1,011人(前日比+6人)。シェアは5.98%。
・6位は千葉県で909人(前日比+2人)。シェアは5.38%。
・7位は福岡県で810人(前日比+2人)。シェアは4.79%。
・8位は兵庫県で699人(前日比0人)。シェアは4.13%。
・9位は愛知県で516人(前日比+2人)。シェアは3.05%。
・10位は京都府で360人(前日比0人)。シェアは2.13%。
◆上記10位までが感染者が300人以上となっている。
・11位は石川県で299人(前日比0人)。シェアは1.77%。
・12位は富山県で227人(前日比0人)。シェアは1.34%。
◆13位の茨城県から19位の滋賀県までが100人以上。20位の奈良県以下27県が100人以下で、岩手県だけが感染者がゼロとなっている。

【表2】を見ていただきたい。全国9地方別の新型コロナウイルス感染者の推移表である。
~この表から見えるもの~
◆全国9地方(47都道府県)の感染者数は、6月11日現在16,907人(前日比+36人)。
・トップは関東地方(7都県)で9,127人(前日比+26人)。シェアは53.98%と過半数を超えている。また6月4日からの1週間の新規感染者の累計は174人。全国累計の248人に対して70.16%と高い比率を占めている。
・2位は近畿地方(2府4県)で3,099人(前日比0人)。シェアは18.33%。1週間累計は4人と大幅な減少。兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県の4県は1週間ゼロが続いている。
・3位は中部地方(10県)で1,666人(前日比+3人)。シェアは9.85%。1週間累計は11人。
・4位は北海道で1,137人(前日比+5人)。シェアは6.73%。1週間累計は35人。
・5位は九州地方(7県)で1,009人(前日比+2人)。シェアは5.97%。1週間累計は24人。
・6位は東北地方(6県)で281人(前日比0人)。シェアは1.66%。1週間累計は6県ともゼロ。
・7位は中国地方(5県)で257人(前日比0人)。シェアは1.52%。1週間累計は1人(広島県)。
・8位は四国地方(4県)で189人(前日比0人)。シェアは1.12%。1週間累計は4県ともゼロ。
・9位は沖縄地方(1県)で142人(前日比0人)。1週間累計はゼロ。

<九州7県の感染者順位表>
◆九州地方(7県)の1位は福岡県で810人(前日比+2人)。全国シェアは4.79%。新規感染者の1週間累計の24人はすべて福岡県。
・2位 (全国32位)は大分県で60人(前日比0人)。シェアは0.35%。
・3位 ( 〃 33位)は熊本県で48人(前日比0人)。シェアは0.28%。
・4位 ( 〃 34位)は佐賀県で47人(前日比0人)。全国シェアは0.28%。
・5位 ( 〃 41位)は長崎県で17人(前日比0人)。全国シェアは0.10%。
・5位 ( 〃 41位)は宮崎県で17人(前日比0人)。全国シェアは0.10%。
・7位 ( 〃 44位)は鹿児島県で10人(前日比0人)。全国シェアは0.06%。
◆福岡県は医療機関や介護施設でクラスターが出た北九州市で増加しているが、福岡県を除く6県はいずれも、1週間累計はゼロとなっており、感染拡大は抑えられているのがわかる。

<まとめ>
 東京都の新規感染者の4割程度は新宿・歌舞伎町など「夜の街」関連といわれる。また神奈川県では複数の院内感染の広がりが目立つ一方、最近は経路不明が4~5割を占める。鎌倉・江の島・箱根などの観光地では賑わいを取り戻しつつあるが、「レジャー関連の感染は確認されていない」という。

 市民生活に目を移すと、繁華街の人出が戻っても、百貨店やスーパーでは会計待ちの列の間隔保持や入店制限などが行われ、飲食店でも客席を間引くなど「ソーシャルディスタンス」(社会的距離)を意識した3密(密閉・密集・密接)を避ける取り組みが進んでいる。

 今後、コロナショックによる企業倒産(個人から上場)の増加は必至との見方が多い。また企業の業績も悪化しており、生き残りを賭けて、従業員やパートの解雇なども本格化することになりそうだ。夏に向け第二波のコロナショックの到来も予想されており、梅雨が始まりマスクが手放せない状況は当分続くことになる。

 個人としては、目に見えない敵にビクビクすることなく、今こそ、「日々の生活変化を楽しむ余裕をもつこと」が求められているのではないだろうか。

【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】

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