2024年04月20日( 土 )

「いきなり!ステーキ」のペッパーフードサービス 「ペッパーランチ事業売却」報道を否定!

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 6月18日、<「いきなり!ステーキ」などを展開するペッパーフードサービスは、主力の「ペッパーランチ」事業を売却する方針を固めたことが18日、分かった。>とテレビをはじめ、報道各社より報じられた。

 この報道に対し、ペッパーフードサービスは「6月18 日付の一部報道について」と題して、自社のホームページで以下の通り発表した。

 6月18日(木)の共同通信社 において、「ペッパーランチ事業を売却する方針を固め、食肉卸大手のエスフーズやコメ卸最大手の神明ホールディングス(神戸市)による連合などが買収に名乗りを上げるとみられる。」との報道がありました。当社は、当社事業の売却を含め、財務体質の健全化に向けた各種の検討を行ってはおりますが、本報道に関して、当社が発表したものではなく、決定した事実もございません。

 この報道に関するやりとりだけを見ても同社の混迷ぶりがうかがい知れる。
 「ペッパーランチ事業」は、ショッピングモールのフードコートなどに国内189店舗(2020年5月末現在)展開している堅調な事業だ。同事業の2019年の売上は88億円ほどで、「いきなり!ステーキ事業」(約571億円)の15%ほどだが、営業利益は6割以上稼ぎだしている。

 「いきなり!ステーキ」は、新型コロナウイルス感染拡大による経営不振も影響し、2019年12月末時点で490店だった国内店舗は、2020年5月末は414店にまで減少。今年になって76店舗を閉店している。

 同社は、コロナ禍の今年4月30日に「ペッパーランチ事業」の新設分割による分社化を発表。業界関係者の間では、「いきなり!ステーキ事業」立て直しのため、「ペッパーランチ事業」を分割し、事業譲渡による譲渡益で財務体質の改善を図る計画が既定路線のように思われていた。

 さらに6月1日には、主要仕入先で株主でもあるエスフーズの代表・村上真之助氏から20億円の借入れを発表。当座の資金繰りには対応できたものの、コロナの影響が続くなか、抜本的な改善策を求められているところで、今回の報道となった。

【TMS】

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