2024年04月20日( 土 )

住友不動産違法欠陥マンション被害者の会 福岡市内の高層マンション欠陥の実状(前)

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 住友不動産(株)が販売したマンションの欠陥を伝える「住友不動産違法欠陥マンション被害者の会」(以下、「被害者の会」 リンク:https://higaishanokai.com/)というサイトがあり、住友不動産が販売した分譲マンションにおける施工不良など多くの欠陥が記されている。Net I・B News編集部では、被害者の会代表から話をうかがったので、報じていきたい。

 被害者の会代表が居住するマンションは、2000年に竣工した福岡市内の高層マンションであり、都心に近い立地で有名な公園も近い人気のエリアにある。販売価格も福岡としては高額な部類に入り、多くの区分所有者が「住友ブランドへの信頼」と「高額なマンションゆえの安心感」を理由に購入している。

 マンションの欠陥の発覚を 被害者の会のサイトから時系列で下記に示す。

2012年
マンション本体に、コンクリート注入不足による多数の空洞があることが判明。コンクリートかぶり厚の不足により、鉄筋の赤サビやコンクリートの爆裂が判明。ジャンカも多数発見。

2015年
エントランス内の自動ドアが、マンション本体の柱と結合していないことが判明。

2016年
建築確認申請書や竣工図(完成図)には構造スリットが明記されているが、実際には構造スリットが入っていないことが判明。

2017年
マンション本体を支える基礎杭が決められた深さに到達せず、支持層に入っていないことが判明。

 これらの欠陥のうち、エントランスの自動ドアについては、一回り小さいドアを設置する工事が行われた。鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚不足やコンクリートの爆裂に関する補修も行われたが、補修の際にはコンクリートを破砕する騒音に住人は悩まされたという。

 構造スリットの未施工と基礎杭が支持層に到達していない点については、現時点では是正されていないが、構造スリットについては設置工事が提案されている。構造スリットの工事による騒音や、コンクリートを削り取って構造スリットを設ける時の再度の騒音を住人は懸念している。

 被害者の会ホームページは以下のように結んでいる。

 中古マンションを売る場合、重要事項としてこの欠陥の事実を買い手に話さなければなりません。このような違法欠陥マンションを誰が買うのでしょうか?
 何十年ものローンを組み、一生に一度の大きな買い物をした私たちは地震の恐怖に怯えながら資産価値が失われたマンションに住み続けています。
 東証一部上場企業で総販売戸数全国ナンバーワンとうたっている住友不動産が、このようなマンションを販売していいのでしょうか?
 いつ地震が起こって破壊・崩壊するのではないかと不安で眠れません。私たちと同じ不安、住友不動産に対する怒りや憤りを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 今後ツイッター・YouTube・SNSなどでも発信していきますので、同じ思いをお持ちの方はご連絡よろしくお願いします。

 被害者の会のホームページでは、上記のように、地震に対する不安を抱え、賛同する方からの意見を待っている。次回は、この福岡市内の住友不動産が販売したマンションの被害の実態を報じていく予定である。

(つづく)

【桑野 健介】

(後)

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