2024年04月25日( 木 )

中国経済新聞に学ぶ~中国の自動車市場が6カ月連続で成長

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「北京国際モーターショー2020」が10日間の会期を終えて、10月5日に閉幕した。当初の予定より5カ月遅れての開催で、世界中の注目を集めた。中国自動車市場の回復により、世界の自動車産業の回復にも信頼感が得られた。

 今年に入ってから、ジュネーブ、北米、パリなどの国際モーターショーが相次いで中止になり、北京国際モーターショーは世界で唯一開催されたトップレベルのモーターショーとなり、以前にも増して大きな期待が集まった。

 フォルクスワーゲン(VW)、ベンツ、トヨタ、レクサス、ポルシェ、ベントレーなどの世界的ブランドに関係する責任者が相次いで述べたところによると、新型コロナウイルス感染症の影響を受けるなか、世界の自動車工業の産業チェーンとサプライチェーンは大きな打撃を受け、各国の自動車市場もそれぞれ異なる程度の影響を受けた。

 しかし中国の自動車市場は徐々に回復して、4月からはその減少幅が日を追って縮小し、6カ月連続で単月の生産・販売量のプラス成長を達成した。

 産業チェーンとサプライチェーンを維持し、自動車市場の回復を促進し、対外貿易を安定させていることも多くの自動車メーカーの見どころだ。

 注目される点は、今回の北京国際モーターショーでは世界初公開車が82台に上り、この数字は前回よりは少ないものの、実質的な価値が下がったわけではないことだ。慣例に照らせば、多国籍自動車メーカーが世界で新車種を発表する場合、自国で最初に発表するのが一般的であるが、今回の北京国際モーターショーは多くの多国籍メーカーが世界で初めて新車を発表するプラットフォームになった。

 それだけではない。北京国際モーターショーに登場した新車と新技術は、世界自動車工業の最先端とトレンドを十分に体現しており、産業全体が質の高い発展のタイミングを新たに迎えつつある。

 電気自動車を代表とする新エネルギー車だけでなく、車の未来を代表する自動運転をめぐって、VWは今年9月から、安徽省合肥市において総延長80kmの開放道路で自動運転のドライブテストを実施している。中国の自動車産業は勢いよく発展しており、北京モーターショーは中国の自動車市場の強靱さと活力を示した。

 開催期間中、主催者は「上海国際モーターショー」を来年2021年4月19~28日、「変化を抱擁せよ」という主題で開催すると発表した。

メイド・イン・チャイナのテスラ車 まもなく欧州市場へ

 米電気自動車(EV)大手のテスラは10月19日、このたび輸出する「Model3」のスタンダード航続距離モデルは、中国市場に供給する車種と同じモデルを維持し、輸出先にはドイツ、フランス、イタリア、スイスなど欧州の十数カ国が含まれることを明らかにした。

 テスラの上海ギガファクトリーの製造・運営ディレクターを務める宋鋼氏は、「現在、上海ギガファクトリーはModel3のための生産能力の向上をほぼ達成した。テスラは世界の工場から世界の消費者にサービスを提供したいと考えており、メイド・イン・チャイナのテスラ車の輸出は、テスラのグローバル展開における重要な一歩だ」と述べた。

 宋氏は、「将来、私たちは中国から輸出するテスラ製品が、中国で製造されただけでなく、さらに中国で設計され、中国で開発されたものになり、中国で高品質の先進的な製品を製造し、その恩恵を世界中の消費者におよぼしたいと考えている。

 テスラの中国設計・開発チームが拡大し充実し続けることにともなって、上海ギガファクトリーはこれからより多くの製品のオリジナル設計・開発業務を担い、中国の消費者のニーズにより合致した製品を製造することになるだろう」と述べた。

 欧州全体の自動車市場は非常に成熟しており、自動車製品に対してはこれまで一貫して極めて厳しい態度で臨んできた。自動車業界アナリストの張翔氏は、「このたびメイド・イン・チャイナのModel3が中国から欧州各国へ輸出されることは、中国が製造する新エネルギー車製品の品質が欧州市場に認められたということを意味する」と指摘した。


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