2022年05月25日( 水 )
by データ・マックス

第一生命19億円詐欺事件の闇(1)~保険契約者「私もある意味だまされた」

 当サイトにて連載する、第一生命保険西日本マーケット統括部徳山分室(山口県周南市)を舞台にした架空金融詐欺事件では、当時80代の元営業社員(元特別調査役)の正下文子が、架空の金融取引を顧客にもちかけて不正に資金を集めていた。判明した被害総額は、約19億円。
 当事者である正下の動向に注目が集まるなか、「私もある意味だまされました」と名乗り出た、関西地方在住の第一生命契約者に取材を行った。

 筆者は12月初旬に、閑静な高級住宅街の一角にある同女性Aの自宅に訪問した。女性Aは、詳細を割愛するが、各分野で長年目覚ましい活躍をしており、国家や地域から多数の顕彰がなされている、まさに「利他の心」で活動しており、今も現役である。今回の詐欺事件は、女性Aの長年の慈悲深い心を踏みにじる、非礼千万なものである。

 取材時に、女性Aから1通の封書と手紙を見せてもらった。宛名は女性A、送り主は正下の長女で第一生命の上席特別参与の吉田美智子である。吉田も”優秀な”営業成績により、上席特別参与という地位を得ている。

 本文を、以下に紹介する(吉田以外の個人情報は、プライバシーの観点から伏せている)。

 拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は大変お世話になりまして心より御礼申し上げます。

 さて すでにお聞きおよびのことと思いますが、私の母が世間をお騒がせして大変申し訳なく思っております。(宛名=女性A)におかれましては(役目の名称)として(固有名詞)に大変気を遣われたことと思います。本当に申し訳ありません。

 私はこの事件に関しまして無関係ではございますが、○年も控えたいと思っております。つきましては(女性A)のご契約(女性Aの親族)のご契約の担当は(固有名詞)がさせていただくことになりました。

 以前(固有名詞)は(女性A)のご自宅に一緒におうかがいさせていただきましたこともありますし(女性Aの親族)とも(活動名称)で知り合いでございましたので適性かと思います。自宅も近くでございますので年内にご挨拶にうかがわせます。今後共どうぞよろしくお願い申し上げます。

 本来でございましたら私がご挨拶におうかがいしなければならないところでございますのに申し訳ございません。長きに渡り大変おせわになりましたこと心より御礼申し上げます。

 コロナの感染拡大で不安な日々でございます。御身体くれぐれもお大事になさってくださいませ。ますますの御健勝ならびに御活躍を祈念申し上げます。

敬具 
吉田美智子拝 

(女性A)様

(原文ママ)

 女性Aは、正下の長女・吉田が担当した第一生命の契約者である。

 女性Aは、「私が最初に契約した時点では、すでに正下さんは一連の詐欺を実行中であったのです。吉田さんは無関係かもしれませんが、知らないことはないはずです。実の母親でかつ同じ第一生命で勤務しているのですよ!本当に情けないですよ…」と書簡を見つめながら話した。

(つづく)

【河原 清明】

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