2024年03月29日( 金 )

コロナの真相とその先に潜むデータ覇権争いという新たな脅威(4)

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国際政治経済学者 浜田 和幸

パンデミックは用意周到な仕掛け

 さらに同文書の予測に従えば、「パンデミックが収まった後にも、政府による専制的な支配は続き、市民生活は監視と制約の下に置かれる。バイオメトリックIDが全市民に求められるようになり、国益という名の下、基幹産業への規制が強化される。デジタルアプリが開発され、個人の行動が監視され、誰とどこで会ったのか完全に把握される」。

 「COVID-19の感染を完璧にコントロールするには国民の大多数を対象に毎週、検査を実施する必要がある」というわけだ。その「未来シナリオ」によれば、世界のすべての人口がデジタルIDを付与され、ワクチン接種の有無を監視される。ワクチンの接種が確認されなければ、公共交通機関の利用はできず、学校や教会にも通えなくなる。見事なまでに、近未来シナリオが現実のものとなっている。

 こうした動きは一部の関心を呼んでおり、2014年という早い時点で、調査専門ジャーナリストのアンソニー・パッチはその危険性を指摘していた。曰く「人工的なコロナウイルスが拡散し、ワクチンを求める声が大きくなる。そこで登場するワクチンは人の体内のDNAの第3の種を加える効果がある。結果的に、人間のハイブリッド種が生まれる。ワクチン接種と同時にDNAは変化をし、遺伝子の変化によって人は思考能力が低下する。マインドコントロールされやすくなる。支配階層のいうなりになる」。

 恐ろしいシナリオであるが、医療研究の現場で長年働いてきた専門家の偽らざる懸念であろう。実は、彼女はそうした計画が進むアメリカに失望し、アフリカに移住してしまった。

 CIAの情報分析官ジョン・コールマン博士は自著『300委員会』を通じて、世界人口の削減を進める極秘計画を明らかにしている。曰く「2050年までに世界から無駄飯を食っている少なくとも40億人を抹殺する。その手段は限定的な戦争、あるいは致死率の高い感染症の蔓延」。CIAの内部文書も引用しての同博士の指摘は空恐ろしい限りである。しかし、その問題提起は現実世界を観察すれば、頷かざるを得なくなる。

 たとえば、ビル・ゲイツはTEDトークに出演した際、「今、世界には67億人が存在する。じきに90億人に膨れる。新たなワクチン、医療、出産制限などの手段をうまく活用すれば、10から15%の人口削減は可能だ」と明確に人口抑制を訴えている。

 こうした研究や発言を見れば、パンデミックは事前に用意周到に仕組まれたものと結論づけざるを得ない。人類の歴史上、現在進行中のような大規模なパンデミックが自然に発生したことはないからだ。大方の日本人にとっては想像もできない世界が目前に広がっているのである。菅政権は欧米からワクチンを大量に緊急輸入し、国民に無料で接種できる体制を早急に構築するという。はたして、感染拡大やワクチンの緊急開発や治験の背後で広がる懸念材料への独自の分析は行われているのだろうか。

 アメリカも中国も巻き込み、世界の産業、価値観を一変させる企てが着々と進んできた。
そうした世界の裏情報をどれだけ本気で分析しているのだろうか。残念ながら、菅総理の言動からは、その片鱗も見えてこない。

 世界経済フォーラムの創設者クラウス・シュワッブの狙いは、自身の言葉を借りれば、「COVID-19の蔓延を機に世界政府とインターネット統治を樹立する」ことにあるようだ。世界で多くの医療従事者や科学者が懸念や反対の声を挙げているが、主要メディアからは検閲を受け、WHOの主張のみが正当化されている。日本もその意味では情報検閲の網がかぶせられているようだ。これでは、WHOの最大のスポンサーであるビル・ゲイツの思うままである。

 日本では問題視されていないが、WHOのテドロス事務総長はエチオピアの武力革命共産党の中心メンバーであった。英国のチャールズ皇太子も世界経済フォーラムのダボス会議で「今後ますます多くのパンデミックが人類を襲うだろう。偉大なリセットをしない限り」と警告の言葉を述べていた。ビル・ゲイツに至っては「現在はパンデミック1だ。これからパンデミック2や3が起きるだろう」。要は、「パンデミックの後には暴動が起きる。2020年から2030年までいくつものパンデミックが発生する」とのシナリオだ。

 救いはあるのだろうか。ローマ教皇の全人類へのメッセージ曰く「COVID-19のせいで、世界規模で専制政治が広がる恐れが強い。感染者や死者が増えるに従い、パンデミックは加速し、世界の統治機能は独裁化を強める。人々の自由は制限され、行動も容認されないレベルまで永久に制約を受けることになる。さまざまな疫病対策という名の行動制限は人知を超えた世界政府の試みである」。

 こうした不条理で非人道的な試みを放置することはできない。何としても阻止するためには、コロナの真相を解明し、ワクチン騒動の背後で大儲けを企む金銭至上主義者の思惑を打ち破るために立ち上がる必要がある。残された時間は少ない。気づいたときには、愛する家族や仲間がワクチン接種で自制心を失っていたというのでは、巨悪の思うつぼである。

(了)

<プロフィール>
浜田 和幸(はまだ・かずゆき)

 国際未来科学研究所主宰。国際政治経済学者。東京外国語大学中国科卒。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。新日本製鐵、米戦略国際問題研究所、米議会調査局などを経て、現職。2010年7月、参議院議員選挙・鳥取選挙区で初当選をはたした。11年6月、自民党を離党し無所属で総務大臣政務官に就任し、震災復興に尽力。外務大臣政務官、東日本大震災復興対策本部員も務めた。最新刊は19年10月に出版された『未来の大国:2030年、世界地図が塗り替わる』(祥伝社新書)。2100年までの未来年表も組み込まれており、大きな話題となっている。

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