2024年04月19日( 金 )

除菌スプレーで違法な表示、販売3社に措置命令

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 消費者庁は11日、次亜塩素酸水の除菌スプレーを販売する3社に対し、景品表示法に違反する表示を行ったとして、再発防止策などを求める措置命令を出したと発表した。

 3社は(株)マトファー・ジャパン(兵庫県神戸市、大東俊隆代表、登記上の社名:(株)マトフアー・ジヤパン)、(株)OTOGINO(大分県日田市、鬼武公洋代表)、(株)遊笑(福井市田原、紺谷のりえ代表)。

 マトファー・ジャパンは自社ウェブサイトで「微弱酸性次亜塩素酸水 アクアトロン MATFER JAPAN」を販売。「新型コロナウイルスを20秒で99.99%不活性化」「あらゆる菌・ウイルスを瞬時に除菌します」とうたっていた。

 OTOGINOは「OX MIST」の広告で「99.9%瞬間除菌」と表示。遊笑も「コロバスター」について「速攻除菌 99%以上の除菌力」などと宣伝していた。

 マトファー・ジャパンとOTOGINOの2社からは、表示を裏づけるための資料が提出された。しかし、「死滅しやすい菌を使った実験や10分程度の長時間の実験」(表示対策課)といった内容で、表示内容と一致していなかったという。

 また、各社は「塩素濃度 50ppm」などと表示していた。塩素濃度について消費者庁が調査したところ、実際は「低いもので4ppm、高いものでも30ppmだった」(同)。

 消費者庁では、3社が一般消費者に誤認を与える表示を行ったと判断。各社に対し、表示が景表法に違反する内容であったと一般消費者へ周知することや、再発防止に取り組むことを命じた。

 取材に対し、マトファー・ジャパンは「改善に向けて検討中」、遊笑は「真摯に受け止めて対応している」とコメントした。

景表法違反に問われた除菌スプレーの表示例(消費者庁の発表資料より)
景表法違反に問われた除菌スプレーの表示例(消費者庁の発表資料より)

【木村 祐作】

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