2024年03月29日( 金 )

シーズコーポレーションに行政処分、サプリの表示が景表法と食品表示法に違反

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消費者庁による記者発表(14日、東京・霞が関)
消費者庁による記者発表(14日、東京・霞が関)

 サプリメントを摂取するだけで「認知症のリスクを軽減します」などと広告したとして、消費者庁は14日、通販会社の(株)シーズコーポレーション(大分市大字片島、安達志津子代表)に対し、景品表示法に基づく措置命令を行ったと発表した。同時に、栄養機能食品や機能性表示食品に関する表示基準にも違反したため、食品表示法に基づく指示を出した。

 同社は、サプリメント「seeds糖鎖」を自社ウェブサイトや楽天市場に開設したサイトで販売する際に、事実と異なる効果をうたっていた。「認知症予防」「めまい」「難聴」「物忘れ・冴え」「耳鳴り」などと表示し、同製品の摂取により、各疾病の予防や治療ができると誤認させるような宣伝を行っていた。

 商品に同梱した冊子にも、「さまざまな症状に・糖鎖栄養素」のタイトルとともに「ガン」「アレルギー症・花粉症」「喘息」「糖尿病」などと表示。裏表紙に同社の連絡先を記載したシールを貼っていた。

 同社から消費者庁に表示を裏づけるための資料が提出されたが、根拠として認められなかった。「同製品の摂取による疾病予防に関する資料は提出されなかった」(表示対策課食品表示対策室)と説明している。

 消費者庁では、これらの表示が景表法で禁止する優良誤認表示に該当すると判断。同社に対し、再発防止策の整備と、今後同様の表示を行わないように命じた。

 また、同製品の容器包装には「栄養機能食品 ビオチン配合」などの栄養機能食品に関する表示があったが、食品表示法の食品表示基準で定めた表記方法と違っていた。「医療機関向け機能性食品」といった機能性表示食品と誤認させる表示も確認された。

 これらの表示内容が食品表示基準に違反することから、消費者庁は同社に対し、表示の是正や違反の原因究明などを行うように指示した。

 取材に対し、同社は「(措置命令と指示を)真摯に受け止めている。景表法について無知なところがあった。信頼回復を目指していく」とコメントした。

サプリメント「seeds糖鎖」
サプリメント「seeds糖鎖」

【木村 祐作】

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