2024年04月16日( 火 )

拡大・成長・継続を目論むコロナ禍における福岡飲食の現状(後)

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「333円」破格値でデリバリー参入

 元祖トマトラーメンを主力メニューとした飲食店「三味(333)」を経営する(株)三味(福岡市博多区)は、2015年10月の設立から5年間で6店舗を開業。売上高は5年で約10倍に急成長させ、アジア太平洋地域13カ国、100万以上の企業を調査対象とした「High-Growth Companies Asia-Pacific 2021」(アジア太平洋地域の急成長企業ランキング 2021)(※1)において、レストラン業で首位を獲得(全業種では、アジア太平洋地域78位、国内14位)、注目を集めた。

※1: 英Financial Times社と独Statista社と日本経済新聞社が共同で実施。アジア太平洋地域(オーストラリア・香港・インド・インドネシア・日本・マレーシア・ニュージーランド・フィリピン・シンガポール・韓国・台湾・タイ・ベトナム)の企業を対象として、2016~19年における売上高の伸び率上位500社をランク付けしたもの。

 オリジナルキャラクター・とまプリ、超辛麺侍を使ったイメージ戦略や、学割トマトラーメン(17年5月開始)で中高生をターゲットにした割引サービスを取り入れ、若者やファミリー層を中心に多くのリピーターを獲得。19年の年間来客数は100万人(6店舗合計)を超えた。

 今年1月末からは天神大名本店、天神大名中心店、十日えびす店の3店舗でデリバリーサービスを導入した。配送料無料サービスに加え、2月からはデリバリー価格980円(実店舗価格680円)の元祖トマトラーメンを333円に値下げするサービスを追加。一般的に、デリバリーは包装費などがかかるため、通常価格よりも高くなるが、むしろ価格を下げる思い切った戦略により、3店舗のデリバリー配達件数は3月だけで8,809件、売上は650万円を計上した。

 7月には24時間営業の博多駅東店を開業予定。三味・宮下将司社長は、「コロナ禍でも、デリバリー事業で稼働率を上げ、新規顧客獲得につなげることができました。これは、アルバイト従業員のシフトカットを防ぐことにもつながりました。今後はフードデリバリー市場におけるシェア拡大を図っていきます。元祖トマトラーメンが親子三世代に愛されるソウルフードになっていけば」と意気込む。

トマトラーメンと辛めん 三味 333 天神大名店
トマトラーメンと辛めん 三味 333 天神大名店

(了)

【I・Bまちづくり編集班】

(中)

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