2024年04月20日( 土 )

【再掲】2050年代を見据えた福岡のグランドデザイン構想(38)~キーワード分析による跡地活用の方向性

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C&C21研究会 理事 下川 弘 氏

 当研究会で以前に実施した「もし、福岡市内の街中に広大な土地があったら、どんなものをつくりたいか」との問いかけに、たくさんの方々からさまざまな意見をいただいた。

 それらの意見を短い文章や単語で表現すると、「子どもたち・わくわく」「おもてなし」「うらやましがられる都市」「都市防災」「パーク&ライド」などのキーワードが浮かび上がってくる。

 そうしたキーワードを大きく【生活文化】【都市の魅力】【BCP】【交通インフラ】の4つのカテゴリーに分け、そこからさらに「具体的にどういったものが必要とされているのか」を絞り込んでいった。

 【生活文化】からは、「県外から友達が遊びに来ても、太宰府や糸島には連れていけるが、福岡市内を案内するところがない。屋台や中州では子どもたちが喜ばない」「小さな子どもからお年寄りまで、1日中遊べる自然豊かな広い場所(テーマパーク)がほしい」といった方向性が導き出された。

 【都市の魅力】からは、「都市のCO2削減につながるもの」「観光資源にもなって、福岡の魅力を引き上げる都市型自然公園などがほしい」など。

 【BCP】からは、「大規模な防災基地」「災害時の食料備蓄基地」「国防を考えたサンダーバードのような基地」「米軍の沖縄負担の解消」などの方向性が出てきた。

 【交通インフラ】からは、「アジアとの玄関口の整備」「道路渋滞の緩和策」「地下鉄路線の充実」などの方向性が示された。

 これらの流れを図示すると、以下のようになる。

キーワード分析による「跡地活用の方向性」
キーワード分析による「跡地活用の方向性」

(つづく)


<プロフィール>
C&C21研究会 理事 下川 弘 氏下川 弘(しもかわ・ひろし)

1961年生まれ、福岡県出身。熊本大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程を修了後、87年4月に(株)間組(現・(株)安藤・間)に入社。建築設計第一部や技術本部、総合企画本部企画部などを経て、99年1月には九州支店営業部に配属。その後、建築営業本部やベトナム現地法人、本社土木事業本部営業部長などを経て、2020年9月から九州支店建築営業部営業部長を務める。社外では99年9月からC&C21研究会事務局長(21年8月から理事)を務めるほか、体験活動協会FEA理事、(一社)日本プロジェクト産業協議会の国土・未来プロジェクト研究会幹事、(一社)防災教育指導協会顧問など数々の要職に就いている。

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