2024年04月20日( 土 )

検察審査会~桜を見る会巡り安倍前首相の「不起訴不当」を議決

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  安倍晋三前首相の政治団体が「桜を見る会」前夜に主催した夕食会の収支を巡り、東京第一検察審査会(以下、検審)は、公選法違反や政治資金規正法違反の疑いで刑事告発された安倍氏を不起訴とした東京地検特捜部の処分について、一部を「不当」と議決した。

 強制起訴につながる「起訴相当」議決ではないため、特捜部が再捜査で不起訴とすれば捜査は終結する。

 検審は議決書で「首相だった者が、秘書がやったことだと言って関知しないという姿勢は国民感情として納得できない。きちんと説明責任を果たすべきだ」と付言。

 夕食会を巡っては、一人5,000円の会費では足りなかった費用を安倍氏側がホテル側に補填。議決書は、補填は有権者への寄付に当たるとする公選法違反容疑での告発を不起訴とした特捜部の処分を、「秘書や安倍氏らの供述だけで犯意を認定すべきでない」などと批判し、「不当」と議決した。なお、ホテルは「ANAインターコンチネンタルホテル東京」で、2013、14、16年の計3回、前夜祭が開かれていた。

 検審のメンバーはくじで選ばれた市民である。検審が「不当」だと議決したのは、「安倍晋三前首相の関与はない」とする秘書や本人らの供述中心の捜査で不起訴とした検察の姿勢。

 検審が着目したのは、1人5,000円の会費を超えた分を安倍氏側が補填していたことは、有権者への寄付に当たるのではないかという公選法違反容疑。

 検審は、検察が一部支援者や安倍氏らの聴取だけで不起訴と判断したことを問題視し、「メールなど客観的資料も入手した上で認定すべきだ」と積極的な捜査を迫った。

 検察は市民の負託に応えるためにも、関与を裏付ける客観証拠がないかどうかを徹底的に再捜査しなければならない状況になっている。

 検審の「不起訴不当」の議決を受けて、安倍前総理大臣は「当局の対応を静かに見守りたい」と述べている。

 別掲の『桜を見る会から一転~桜散る安倍政権』は、「今はただ、安倍政権が総辞職することを願うばかり」となっていたが、地元としては、「今はただ、潔く引退を決意してほしい」と願うばかりである。

2016年の「桜を見る会」での集合写真(新宿御苑で)

       【下関市民より】

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