【みやき町「健幸長寿」のまちづくり(3)】古賀病院グループの新たな挑戦、みやき町で予防医療サービスを提供
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予防医療を通じて、健幸長寿を支援
医療や介護サービスの提供を通じて人々の豊かな生涯を支援する、社会医療法人天神会・古賀病院グループが、佐賀県三養基郡みやき町を舞台に、予防医療サービスの提供を開始した。
サービスの提供にあたり、新たに(医)幸伸会を設立。同法人を通じて、みやき町が「健幸長寿のまちづくり」を実現するための中核施設、「市村清記念メディカルコミュニティセンター」内で、「みやき統合医療クリニック」(以下、みやきクリニック)を運営する。
みやきクリニックでは、要介護認定者を対象とした短時間集中型の通所リハビリテーションで、トレーニングマシンを利用した運動や体操、健康チェックなどを行う。利用事例として、朝からクリニックの通所リハビリへ足を運び、リハビリや体調を整えて昼には帰宅。午後から同様の方法で利用することも可能だ。短時間集中型だからこそ、利用者にとってはスケジュール調整がしやすいという利点がある。自宅までの送迎サービスもあるため、移動手段で悩んでいる人も安心して通所することが可能だ。
また、母体となる社会医療法人天神会は、循環器内科・呼吸器内科・整形外科・脳神経外科など幅広く診療しているため、みやきクリニックの健康チェックの結果を基に、新古賀病院・古賀病院21などのグループ病院へ案内するなどの、相乗効果が発揮できるのもみやきクリニックの強みといえる。
「みやきクリニックでは、病気の早期発見や重症化を未然に防ぐ予防医療をはじめ、要介護者の健康の維持、可能であれば改善までを担っていきたいと考えています。理学療法士や作業療法士といった専門スタッフをはじめ、現在8名体制で対応しております。充実したサービスの提供を通じて、みやき町が掲げている『健幸長寿のまちづくり』に貢献できればと考えております」(豊増院長)。
身体だけでなく心のケアも視野に
みやきクリニックでは、利用者の身体だけではなく、心の健康(メンタルヘルス)にも気を配っていきたいという。
「要介護認定者へのリハビリを通じた健康支援はもちろんですが、フレイル(※)の視点をもって、心身両面からのケアを心がけていきたいと考えています。要介護認定者やご高齢の方のなかには、社会活動への復帰・参加が思うようにできないなかで、精神的に落ち込んでしまう方が少なくありません。そうした方たちの支えとなれるように、早期介入を意識したサービス提供、支援を考えていきたいです」(豊増院長)。
※:フレイル
日本老年医学会が2014年に提唱した概念で、「Frailty(虚弱)」の日本語訳。「心身が老い衰えた状態」を指し、早期介入し対策を行えば元の健常な状態に戻る可能性がある。 ^就労や地域のボランティア活動といった社会活動への参加の減少は、身体的にも精神的にも決して良い効果を生まない。みやきクリニックには、主に身体を動かすこととスタッフとのコミュニケーションを通じて、利用者の社会活動への復帰・参加を促す町の交流拠点としての役割も期待される。
(つづく)
【内山 義之】
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