2021年12月08日( 水 )
by データ・マックス

山口FGが調査報告書を発表~吉村猛取締役に辞任勧告(後)

 山口フィナンシャルグループ(以下、FG)は9月30日付で「社内調査本部による調査報告書受領および臨時取締役会開催に関するお知らせ」をリリースしたが、調査報告書の内容は発表しなかった。

 その2週間後の10月14日、【文書1】の通り、山口FGは吉村猛前代表取締役兼CEOの「新銀行設立にかかる案件の推進」に関する調査結果を取りまとめ、「社内調査本部による調査報告書と今後の対応方針に関するお知らせ」と「調査報告書」を発表した。

<山口FG調査本部について>

(1)社内
調査本部長は山口FGの福田進取締役(監査等委員) 
副本部長は山口FGの田辺修司専務執行役員(監査部長)

(2)社外(アドバイザー)
中央総合法律事務所 錦野裕宗弁護士
          鍛冶雄一弁護士
          小宮俊弁護士

(3)調査報告の内容について
 関係の深い部分をピックアップした。「第2 調査結果と適切性評価」である。「告発事項(1)第一生命保険事案への関与」(【文書2】参照)が告発事実として掲載されている。

 それによると、「第一生命の元営業職員による巨額詐欺事件については、各種報道によりセンセーショナルな事件となっているが、この事件に吉村氏は職務上の権限をベースに、当該犯人である(正下文子)に顧客を紹介するよう、支店に強く指示し、正下文子に加担したことは明白である。

 たとえば、徳山支店の顧客である大物医師への紹介。小説『実録 頭取交替』に記載されている元頭取(田中耕三)の要請があったといわれているが、吉村氏は、“頭取交替”の内紛時、田中サイドに味方し、青年将校的に田原鐡之助氏の追い出しに力を発揮したと言われている。

 ちなみに、吉村氏の結婚式の仲人は田中氏がつとめたとも言われている。さらに、保険金詐欺事件が発覚したとき、田中氏は、自身に追及がおよぶことを予想し、証拠隠滅を図るため、銀行、証券各社の自分名義の口座を解約したとも言われている。この行為も吉村氏の示唆に基づくものと言われている」。(※文中の「正下文子」については黒塗りしていたが、筆者が記入)。

 なお、田中耕三氏は今年8月10日頃から肺炎を併発し容態が悪化。自宅のある周南市の徳山病院に入院していたが、9月12日に亡くなった。享年95歳。田中氏が特別社友として下関を去ったことから、吉村氏の独裁体制が始まったと言われている。

 山口FGは吉村取締役に対して辞職勧告を行ったが、反論しなければ調査報告書の内容を認めたことになる。近いうちに結論が出ることになりそうだ。

【文書1】「社内調査本部による調査報告書と今後の対応方針に関するお知らせ」 

【文書1】「社内調査本部による調査報告書と今後の対応方針に関するお知らせ」
▲クリックで拡大
【文書1】「社内調査本部による調査報告書と今後の対応方針に関するお知らせ」
▲クリックで拡大
【文書2】調査報告3ページの「第2 調査結果と適切性評価」
▲クリックで拡大
【文書2】調査報告3ページの「第2 調査結果と適切性評価」
▲クリックで拡大

(了)

【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】

(前)

関連記事