旧筑肥線を偲び現在を楽しむ、六本松~小笹エリアの隠れた散歩道
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花や猫に癒される
緑道の北側には、昔からの飲食店と近年の再開発で新しくできた店が多く並ぶ。ここは魅力的なお店が多いので、後述する。
中央から南は、季節ごとにいろいろな花が楽しめる。「梅の広場」では毎年2月ごろには梅の花が楽しめる。「芝生広場」では毎年4月に桜の花が咲くのだが、花見スポットとしてメディアに取り上げられることもなく、隠れた穴場といっていいだろう。他にも地域で花を植える活動がされているようで、色とりどりの花がそこかしこに見られる。(08)
主に緑道南側になるが、梅光園緑道にはたくさんの猫が住んでいる。野良猫と思いきや、「地域猫」と呼ばれるものらしい。
地域猫とは、地域住民の認知と合意が得られている猫たちのことで、特定の飼い主はいない。ボランティアなどの協力の下、避妊手術などを行い適切に管理することで、これ以上数を増やさず、一代限りの生を全うさせるものだ。去勢手術が終わった猫は、耳の一部がカットされる。少々かわいそうな気もするが、それにより回収されて殺処分になることから免かれる。地域によっては、性別によりオスは右耳、メスは左耳をカットされるらしい。
何にしても、たくさんの猫がいて、すごく人間に慣れているので、座っているだけで寄ってくる猫もいる。これも癒しの1つといえる。(09、10)
筑肥新道
梅光園緑道を突っ切ると、「筑肥新道」にぶつかる。実はこの道路も、前述したように旧筑肥線の線路跡を道路へと再整備したもので、注意深く見ていくと、旧筑肥線の名残を見つけることができる。
たとえば、梅光園緑道から東に走ると、小笹中央公園入口辺りで不自然に道路が分かれた場所がある。この辺りは当時の「小笹駅」があった場所だ。ネットを検索すると、ウィキペディアの「小笹」のページに、在りし日の小笹駅の写真が掲載されている。これと現在の写真を比較すると、昔線路だったところは現在では掘り下げられ、道路となったことがわかる。(11、12)
当時の駅舎だった場所は現在、公園になっている。線路部分が筑肥新道となった。ユニードだった店舗は、現在ではサニー小笹店となっている。駅の南側の小笹商店街は、店舗の入れ替わりはあるが現在も存在している。北側には福岡市動植物園があり、こちらも健在だ。六本松周辺から旧小笹駅までいろいろ見ながら歩いていると1日楽しめてしまうので、ぜひ一度トライしていただきたい。
【外部ライター・奥野 晃一】
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