警固神社の社務所ビル建設計画、まちづくり視点で神社機能を再定義
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社務所ビル建設計画
福岡最大の商業地である「天神」の中心に佇み、400年以上の歴史を持つ警固神社は、社務所の老朽化にともない、社務所の建替工事を行う。設計は(株)志賀設計、建築工事を九州建設(株)が請け負う。
新社務所ビルは、現在の社務所と倉庫がある国体道路と市道に面する場所に建設される計画で、本殿、拝殿、社殿などのほかの建物については現状のまま維持されるため、今回の工事は『社務所ビル増築工事』となる。新社務所での社務開始は2022年10月中旬からを予定している。
鉄骨造9階建て、延床面積6,536m2となる新社務所ビルには、参拝者の休憩スペースが設けられるほか、お祭りで使用される神輿や歴史的収蔵物の保管・展示なども行われる。また、社務所関連施設のほかに、斎館利用や貸事務所での用途も計画されており、警固神社にとって将来の財務基盤の確立を見据えた事業となる。
地域に根差した神社
警固神社の起こりについては西暦200年、神功皇后による三韓征伐の際、皇后の船団を守護し勝利に導いた警固大神を福崎(後の福岡城本丸周辺)の地に祀ったのが始まりとされる。1601年に黒田長政による福岡城築城の際には、小烏神社(福岡市中央区警固3丁目)に一時合祀され、1608年に神殿が造営されて現在地に遷座された。1916年に福岡県の指定県社となり、現在は宗教法人警固神社として運営される。
西鉄福岡駅と警固公園に隣接する警固神社の敷地には、地域の催し物や展示会、結婚式の支度や諸神事等の準備などで利用される「神徳殿」という斎館がある。また、地域のお祭り「月華祭(げっかさい)」や「博多どんたく」などの際には、パレード参加者がここを拠点にまちを練り歩くなど、現在はその立地特性を生かした運営で、多くの市民に親しまれている。
【児玉 崇】
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