2024年04月26日( 金 )

ブランド糸島、市民1人ひとりが誇りをもてる豊かなまちへ

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糸島市長 月形 祐二 氏

糸島市長 月形 祐二 氏
糸島市長 月形 祐二 氏

新たなランドマークへの期待

 ――市内では、運動公園および新庁舎整備という2つの大型事業が進んでいます。これらの整備で、どのような効果を期待されていますか。

 月形市長 運動公園は、県大会が開催できる水準の運動施設が整備されるほか、憩いの場としての空間設計がなされていますので、スポーツや語らいを通じて、市民の皆さまの交流の場として機能してくれることを期待しています。また、災害発生時には避難所としての対応を可能にするとともに、自衛隊、消防、警察、ボランティアの集結場所といった防災拠点として機能するように設備を整えていますので、地域の安心・安全の拠点としての役割も期待しています。

運動公園イメージ(東面)
運動公園イメージ(東面)

 新庁舎に関しては、現庁舎の老朽化への対応といった点からも不可欠なものでした。また、コロナ禍で改めて、市役所内がいかに密な空間であるかを気付かされました。こうした課題を解決し、運動公園と同様に、災害発生時には防災拠点として機能するように整備します。また、行政手続きをワンストップで行えるように、DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めることで、市民の皆さまの利便性向上に努めていきたいと考えています。

新庁舎外観イメージ
新庁舎外観イメージ

 ――新庁舎は隣接する丸田池公園と一体的に整備されますので、交流人口も増えそうです。

 月形市長 新庁舎北側には防災広場を設ける計画となっており、平常時はイベントスペースとして利用できるため、再整備される丸田池公園との相乗効果に期待しています。DXを進めることで、市民の皆さまが市役所に来ずとも行政手続きを完了できる体制が整えば、市役所には交流拠点としての役割がより求められるようになると思います。ちょっとした発表会やイベントの開催など、市民の皆さんに開かれた施設の1つとして、新庁舎を使っていただければと考えています。

 ――話題にのぼることが増えた糸島ですが、英国情報誌「MONOCLE(モノクル)」が発表している「輝く小さな街(Bright lights, small city)」の2021年ランキングで、糸島市が世界3位に選ばれたことには驚かされました。

 月形市長 糸島を「リトル天神」「リトル東京」にするのではなく、糸島という固有のまちとしてブランド化を促す。松本嶺男・前市長から引き継いでやってきた取り組みが、輝く小さな街ということで評価をいただけたことは、私たちが目指してきたまちづくりの方向性が間違っていなかったという、自信にもつながりました。豊かな自然や悠久の歴史のなかで培われた、ゆったりとした時間の流れる糸島の魅力を、次世代にも継承していきたいと思います。

 また、九州大学(以下、九大)の存在によって、学術研究都市としてのポテンシャルも高まっています。市と九大とで連携協定を結び、5G通信技術や教育などの分野で、すでに100件以上の交流事業を進めています。九大生と市民の皆さまとの間で新たなコミュニティ形成も始まっており、新しいことに挑戦できる土壌が整っています。

【代 源太朗】

<プロフィール>
月形 祐二
(つきがた・ゆうじ)
1958年6月生まれ。糸島郡志摩町桜井(現・糸島市志摩桜井)出身。西南学院高等学校、西南学院大学法学部を卒業後、(株)モリタに入社。その後、86年から2002年11月まで衆議院議員太田誠一氏の秘書を務め、03年4月の福岡県議会議員選挙で初当選し、福岡県議会議員を3期10年務めた。14年2月に糸島市長に初当選し、現在2期目。

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