進行する天神ビッグバン&博多コネクティッド(4)
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今号で「I・Bまちづくり」は第50号を迎えた。本紙ではこれまでに、福岡都市圏をはじめとした各エリア・各都市の開発動向やまちづくり施策などについて数多く取り上げてきたが、なかでも2017年2月末発刊の創刊号から折に触れて継続的に取り上げてきたのが、天神ビッグバンおよび博多コネクティッドなどの福岡都心部における再開発プロジェクトだ。今回、本誌第50号の節目に、これらの再開発プロジェクトを改めて振り返るとともに、現在の進捗状況などを見ていきたい。
博多コネクティッド
概要不明の西シ銀本店建替え、息潜める旧市街PJ
そのほか、博多駅前・博多口のランドマーク的な存在だった「西日本シティ銀行本店ビル」はすでに解体工事を完了。現在は「(仮称)Walkプロジェクト新築工事」として、西日本シティ銀行と福岡地所が出資する「特定目的会社Walk」による開発が進められている。
同プロジェクトは、世界的な建築家・磯崎新氏による設計として知られていた西日本シティ銀行本店ビルを建て替えるもので、全面が茶褐色のインド砂岩で覆われた特徴的な外観の意匠を、(株)磯崎新アトリエの助言を得ながら一部を移設・保存していく予定としている。新ビルの概要についての発表はまだ今のところないものの、現地の工事標識によれば、設計・施工は大成建設(株)が担当し、25年6月末の竣工を予定している。
なお、博多駅周辺においては、17年12月に始動した「博多旧市街プロジェクト」もある。同プロジェクトは、中世最大の貿易港湾都市であった博多の中心地域である博多部において、価値ある資源をストーリーとまちなみでつなぎ、「博多旧市街」として市民や観光客に認知し楽しんでもらえる環境を整え、魅力も高めていくものとして、当初は天神ビッグバンと対をなすプロジェクトという位置づけで華々しくスタートした。だが、出来町公園の再整備(17年12月完成)以外では、まち歩きマップ作成や音声AR活用のまち歩きガイドコンテンツなどのソフト面の施策が主で、しかもインバウンド終息やコロナ禍によって完全に下火に。今後、博多コネクティッドによる再開発進行とともに博多旧市街プロジェクトも息を吹き返すのか、その行方には注目したい。
【坂田 憲治】
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