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2015年07月14日 13:27

残されたダイフク産廃、適正処理の行方(1)

sora ダイフクの不適正処理廃棄物は2006年から問題視されていた。広川町で産業廃棄物の過剰保管が確認されたためだ。次いで07年、今回、問題になっている篠栗町の積替保管所でも過剰保管が認められる。県は適正処理を促すためにダイフクに指導を行うも事態は改善されなかった。そこで県は09年1月にダイフクの産廃処理業許可の取り消しを行う。許可が取り消されても、篠栗町に積み上げられた廃棄物は放置されたままにされていた。その後、現場から発煙が確認され、覆土による発煙鎮静化が緊急行政代執行で行われることとなる。県はダイフクに対して措置命令まで下して状況の改善を促したものの、事態が改善されることはなかった。10年、ダイフクの実質的経営者は刑事告発される。

 放置されたままの篠栗町の不適正処理廃棄物は雨ざらしの状態になっていた。風による飛散、雨による流出の可能性が指摘され続け、13年8月末に県から福岡県産業廃棄物協会(以下、産廃協会)に処理に関して相談を持ちかける。14年10月、県は排出業者責任をもとに、廃棄物の排出業者143社に自主撤去の協力を要請し、処理が始まった。全国初の排出者責任による廃棄物処理である。なぜ行政代執行で行われなかったのか。県の担当者は次のようにコメントした。

 「行政代執行で処理するためには緊急性が必要となる。今回の篠栗の件に関しては、緊急性がなかった。風による飛散、雨による流出の可能性はあったが、緊急に処理しなくてはいけないというものではなかった。したがって、行政代執行で行う要件を満たしていないと判断した。ダイフクには事実上、履行能力がないと判断し、排出者責任を問うことになった」(福岡県環境部環境監視指導課産業廃棄物適正処理推進室)

 飛散、流出の危険性があっても緊急性がないという点は理解できない部分もあるが、ともあれ、排出業者による撤去が始まった。県は「排出業者への自主撤去のお願いであるため、県は適正処理を促す役割に徹した」とコメント。処理を受け持つのは産廃協会。委託契約、処理、委託料の回収など、ほぼ全面にわたって担ったのが産廃協会となる。排出者が自身で処理できない(廃棄物を処理する能力がない)ため、排出者が産廃協会に委託する、という形式だ。県は混在している廃棄物をそれぞれの排出業者の排出量ごとに再処理するという手順の法的な手続きなどをサポートする役回りとなった。県の依頼を受けて、排出者が自主的に撤去した、という格好だ。

 排出者としては言いたいこともあろう。産廃処理の許可を持っている企業に処理費用を支払って処理させたはずなのに、なんで再び自分たちが費用負担をしなくてはならないのか。許可を出した県には責任はないのか、などなど。不満を持ちながらも、処理は排出者が産廃協会に委託するかたちでなされることとなった。県は排出者に対して、協力しなかった場合は社名の公表を行うとの、強引な「お願い」をしていたという噂も聞かれたが、適正処理は開始された。

(つづく)

 
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