2024年04月24日( 水 )

キムタク出演の台湾PR映像、日本で放映開始

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18 アイドルグループSMAPの木村拓哉さんが出演する台湾観光PR映像の放映が27日、日本で始まった。映像は台湾交通部観光局が指揮を執り製作したもので、今年7月に、木村さんが台湾に入り、台北市の内湖花市や実践大学などで数日間にわたって撮影を行っていた。映画「レッドクリフ(赤壁)」で知られる呉宇森監督がメガホンを取るなど、業界関係者からも注目を集めていた。マンゴーかき氷や小龍包、烏龍茶など、日本人が好む台湾の味覚を紹介した映像は主に、60秒や15秒の形式にまとめられている。

 キムタクPR映像の放送開始に関しては、「民視」など、台湾のテレビ局も大々的に報じている。SMAPは台湾をはじめとする中華圏でも人気が高く、特に木村さんの人気は、アジアでも最上位クラスだ。台湾観光局は、今年の年間広告予算として、約5,000万台湾元(約1億8,000万円)を計上し、観光収入に賭けている。一方で、公開された映像を見た台湾メディア関係者は「ギャラの高い役者と監督を使った割には、内容が普通。創意工夫もなく、ただハンサムな男とグルメ、風景を組み合わせただけ。以前も林志玲(リンチーリン)さん出演で観光PR映像が制作されたが、絶景やグルメと美人を組み合わせただけのもの。今回の映像も、台湾PRというより、木村さんのかっこ良さをそのまま撮影しただけ」と冷ややかだ。

 かつては、中国からの牽制を憂慮して、日本国内で台湾に関する公式映像が放映されることはほとんどなかったが、日中関係が悪化しており、台湾側としてはその間隙を縫って、ビックネームにオファーをかけてでも観光PR攻勢を仕掛けていきたいところだ。映像は、渋谷駅前スクランブル交差点、大阪道頓堀の大画面ビジョンなど東京や大阪の街頭ビジョンを皮切りに、全国の30を超える地上波テレビ局、飛行機の機内放送での放送を予定している。

【杉本 尚丈】

 

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