2022年01月22日( 土 )
by データ・マックス

残されたダイフク産廃、適正処理の行方(5)

sanpai12日、ダイフクの残した不適正処理産業廃棄物を福岡県産業廃棄物協会から委託を受けて処理した三和興業の役員、大山勝寿容疑者が不法投棄の疑いで福岡、鹿児島両県警から逮捕された。木くずなどが混ざった埋めてはいけない産業廃棄物を10トン、埋め立て処分した容疑。つまり、さまざまな種類のものが混在するダイフクの残した不適正処理廃棄物を、選別せずに埋立処分した疑いがあるということだ。正しいメソッドは、篠栗町の現場から産廃の選別ができる施設に運搬し、廃棄物を選別、その後、埋めていいものは安定型処分場へ、そうでないものはその後の処理へ移るというものだ。今回、篠栗町の現場から積み出した廃棄物をそのまま、もしくは十分に選別しないまま鹿児島県の安定型処分場へ持ち込んだことが疑われているのである。

これは単なる不法投棄の案件ではない。というのが、この処理を委託したのは県産廃協会であるし、排出者に処理を願い出たのは福岡県であり、さらに本件が排出者責任による適正処理という過去に類を見ない処理方法がとられていたからだ。

話を整理しておく。本件は倒産状態にあるダイフクの篠栗町にある敷地に不法に残された産業廃棄物を適正に処理するための案件だった。福岡県が排出者(廃棄物を出した建設業などの業者)に願い出て、排出者責任による産廃の処理をうながし、自分で処理できない排出者は県産廃協会に委託し適正に処理をさせるようにした。排出者責任を問うかたちで行われた事業なのである。県産廃協会が三和興業などに処理を依頼し、野積みされたさまざまなものが混在する廃棄物を適正に処理、最終処分まで行うはずだったのである。その処理費用は県産廃協会に依頼した排出者が支払った。ただし、一部は県が負担している。

もし本当に不法投棄がなされていたとしたらどうなるのか。福岡県環境部監視指導課廃棄物適正処理推進室の吉川泰彰主幹に話を聞いた。

「もし不法投棄がなされていた場合は、実行者(原因者)が適正処理をするように指導します。万が一、それが不可能な状況になった場合は、排出者責任を再度問わなくてはならなくなる可能性もあります」

つまり、不法投棄をした実行者が基本的には適正に処理しなくてはならないとしているが、万が一の場合は再度排出者が費用負担し、処理しなくてはならなくなる可能性もあるということだ。排出者にしたら、1度目はダイフクに、2度目は産廃協会に対し、処理費用を支払っている。これがさらにもう一度となったらいい加減にしてくれと言いたくなるだろう。

今回の不法投棄の可能性について、ただし、と県は続けた。

「ただし、現段階で私たちは適正処理されたと認識しています。県は事業が行われていた間、毎日1~2時間、現場で適正に処理されている様子を見ていますし、進捗確認もしていました。これから情報収集を行い、適正処理がなされていたか否かの事実確認をしていくことになります」


(つづく)

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