2024年04月25日( 木 )

中洲キャバレー王の遺産を買った新日本製薬グループ

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ギャラリー山本ビル<

ギャラリー山本ビル

 2014年12月に倒産した山本観光(株)が所有していた福岡市博多区中洲3丁目の飲食ビル「ギャラリー山本ビル」の土地・建物を、新日本製薬グループの(株)新日本リビング(本社:福岡市中央区、松下大樹代表取締役)が15年8月10日に売買で取得していたことがわかった。取得金額は17億円前後と見られる。

 山本観光の礎を築いた山本平八郎氏は、戦後復興から高度経済成長期の中洲において最大11店舗のキャバレーを経営した「キャバレー王」。政財界・芸能界の大物とも太いパイプを持っていたとされ、「ギャラリー山本ビル」には、昔、平八郎氏が蒐集した骨董品や美術品を展示した美術館もあった。そうした派手なエピソードもあって、同ビルの名は広く知られている。テナントが空くことはほとんどないため、利回りがよく、その資産価値は高く評価されていた。

 新日本リビングの役員に名を連ねる、新日本製薬グループの創業者・山田英二郎氏は、不動産業でも成功を収めている人物。その山田氏が価値を認めた「ギャラリー山本ビル」。中洲の発展を牽引したキャバレー王・平八郎氏の御威光はいまだ健在と言えるのかもしれない。

 取材側の調べた事業収入は、年間1億3,000万円(推定)と見込む。利回り7.6%になる。さすが【不動産王】と呼ばれる山田英二郎氏の仕込みだ!!

【長丘 萬月】

 

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