2024年04月19日( 金 )

横浜銀行に生え抜き頭取誕生

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 横浜銀行に生え抜きの頭取が誕生する。横浜銀行は16日、川村健一常務執行役員(56歳)が頭取に昇格する人事を発表した。川村氏は6月予定の株主総会を経て新頭取に就任する。生え抜きの頭取は1920年に同行発足以来初となる。横浜銀行は4月1日付で東日本銀行と経営統合し、共同持ち株会社のコンコルディア・フィナンシャルグループ(FG)を発足させるとしており、コンコルディアFGの社長に寺沢頭取、副社長に東日本銀行の石井道遠頭取(64歳)が就く。

 寺沢氏が頭取職も兼務するとの見方もあったが、日銀のマイナス金利の導入など地方銀行を取り巻く環境は厳しさを増しており、グループ経営に専念することに決めたようだ。

 横浜銀行は1949年12月に就任した第5代の吉村成一頭取以来、これまで財務省(旧大蔵省)出身者が9代(67年間)続けてトップを務めている。寺沢頭取は現在地方銀行協会の会長を務めており、今後も業界を代表して金融当局と折衝する立場は変わらないものと見られる。横浜銀行にとって、今後生え抜きが定着するかどうかは、新頭取の手腕次第といえそうだ。

 川村健一氏の経歴 1982年、横浜銀行入行。12年執行役員、13年取締役、15年常務執行役員。神奈川県出身。

コンコルディアFGで加速する地銀の経営統合

 今まで地銀トップだったふくおかFGは、コンコルディアFGに抜かれて地銀第二位に転落するものの、長崎県を地盤とする十八銀行(長崎市)を、2017年4月を目処に経営統合することを発表しており、再び地銀トップの座を取り戻すことになりそうだ。

 ふくおかFGは現在、福岡銀行、熊本銀行、親和銀行の3行が傘下に入っており、十八銀行は18年4月を目処に同じ長崎県に本店を構える親和銀行(佐世保市)と合併する予定。

 北関東では足利銀行と常陽銀行が今年10月に経営統合(総資産14兆9,296億円15年3月期単純合算)を予定している。コンコルディアFG、ふくおかFGに次ぐ地銀第3位のグループが誕生する。常陽銀行の寺門頭取は「他の地域金融機関にも開かれた金融グループを目指す」としており、コンコルディアFG誕生で、さらに地銀の経営統合が加速することになりそうだ。

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【(株)データマックス顧問 浜崎 裕治】

 

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