2024年04月20日( 土 )

分厚い中間層の復活で景気活性化を、学力向上は地域再生のカギ

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民主党福岡県連代表代行・県議団会長 吉村 敏男

安倍政権の右傾化を止める民主党の再生

 「トリクルダウン」を基本としたアベノミクスの失敗を問い、安倍政権の右傾化を止めるには、民主党再生しかないと身が引き締まる思いです。
 グローバリズムという名の下での規制緩和や構造改革が結果的に、持てる者と持たざる者との間での大きな富の格差を拡大しています。米国でもヨーロッパでも日本でも、あの中国でさえも、数%~20%の人がその国の半分以上の富を独占しているというのが現状です。
 経済成長で現在の格差問題が解決できると考えることは幻想だと言っているフランスの経済学者トマ・ピケティの指摘は、大変興味があります。

所得の再配分・購買力向上で経済成長

民主党福岡県連代表代行・県議団会長 吉村 敏男 氏<

民主党福岡県連代表代行・県議団会長 吉村 敏男 氏

 1960年代からの高度成長期は、大企業も中小企業も儲かって、それにともない毎年ベースアップが行われるなど、正常な労働分配率が機能していました。当時は、「1億総中流」と呼ばれ、その中流層が力強い個人消費を支えていました。しかし今は、労働者への再配分が機能せず、結果的に、労働者の購買力を低下させ、さらに労働法制の緩和により、安価に働かせられる非正規労働者が2,000万人を超え、雇用労働者の約4割に迫る現状があります。
 民主党が「分厚い中間層」を復活させることが大事だと言っているのは、そのためです。米国のオバマ大統領でさえ、中間層を増やすと言っています。中間層を増やすことが購買力を高め、GDPを拡大させて、そのことが国内景気の活性化につながることは、みんなわかっています。

学力向上、教育問題に取り組む

 次の4年間は、会派として教育の問題も全力で取り組みたいと考えています。先の全国学力テストで、福岡県はすべての項目で全国平均を下回っていますが、そのことよりも重要なことは、県内4地区の学力順位が、福岡、北九州、県南、筑豊と、この三十数年変わっていないことです。

 たとえば、宮若市にあるトヨタ九州には約7,700人が働いていますが、その多くは、宮若市をはじめ筑豊地区には住まず、宗像市に住んでいます。それは、宗像市の学力が高いからです。ですから、筑豊地区の活性化のためにせっかく企業を誘致しても、地域の学力が低いので、従業員の多くは、その企業のある周辺地域に住んでいない現状があります。
 以前、保守とか革新で県政が対立していた時代の教育論は、日教組攻撃対日教組擁護みたいなかたちでの議論が多くて、そのことが結果的に県内の真の教育問題の解消を停滞させたのではないかと考えています。今は、冷静に、具体的な問題点を指摘して論じることができる環境になっています。

 私たちはこの4年間に、成果を上げている学校の視察に基づいていろいろな提案をしていますが、やる気のある市町村長、教育長がいるところは、1歩も2歩も踏み出したやり方で、学力向上に取り組んでいます。
 飯塚市では、齊藤守史市長の指示のもと、片峯誠教育長が先頭に立って、小中学校の学力向上に取り組んでいます。具体的には、共同学習や反復学習に取り組み、大きな成果を上げています。桂川町も今、一生懸命やっています。ハード面の整備で、齊藤市長が頑張っているのが、小中一貫校です。中高一貫校を大幅に増やすことは難しいので、市町村が中心となって小中一貫校に取り組むのは大事です。
 私は、次の4年間の課題として県下の学力向上における先進的な取り組みを全県に普遍化し県内の学力向上に全力で取り組みたいと考えています。(談)

※記事内容は2015年8月31日時点のもの

<INFORMATION>
吉村敏男後援会事務所
所在地:福岡県飯塚市若菜52-1
TEL:0948-23-1210
URL:http://yoshimuratoshio.com/

<プロフィール>
yosimura_pr吉村 敏男(よしむら としお)
1948年生まれ。福岡県立嘉穂高等学校卒業。自治労福岡県本部嘉飯山総支部委員長、自治労福岡県本部書記次長、福岡県市町村共済組合代表理事などを歴任。99年、福岡県議会議員初当選(当選5回)。現在、民主党県連代表代行、民主党・県政クラブ県議団会長。

 

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