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紀伊国屋、天神から撤退 こだわり持った店作りがカギ [2]
 
◆ 天神地区で30年の歴史に幕

 こうした中、今年3月で紀伊國屋書店・福岡天神店(天神コア内)が閉店することが昨年12月11日明らかになった。ジュンク堂をはじめとした他店との競争激化のために赤字状態が続き、営業継続が困難と判断、また同時期に賃貸契約の満了を迎える時期に差し掛かることから撤退という形となった。
 かつては、同ビルの6階と7階の一部分に売場面積約2,300m2で営業を行なっていたものの、昨年8月、ビル内のリニューアルに伴い、7階部分から撤退し、売場面積は約1,900m2に縮小していた。

 天神の書店競争の歴史が始まったのは今から30年前。紀伊国屋書店が1976年6月に現在地に開業したことによる。その後、97年9月には丸善が福岡ビルに開業、さらには福岡三越(現.三越福岡店)に八重洲ブックセンター(すでに閉店)、岩田屋Zサイド(現.岩田屋本館)にはリブロ(すでに閉店)の進出が続き、過当競争に入っていた。

 そして、書店戦争の今を決定付けたのが2001年11月にオープンした売場面積約5,000m2、オープン時は西日本最大規模の店舗と謳われたジュンク堂書店福岡店である。
 オープン当初は、広すぎて書籍を探しにくいといった評判や従業員の商品知識が乏しいなどの問題もあったが、こうした問題も徐々に改善。書籍の豊富さで他店を圧倒した。結果的に、ジュンク堂のオープンにより、紀伊國屋は当時顧客を3割ほど奪われたという。

 紀伊國屋は3月の閉店後にゆめタウン博多へ約3,000m2の売場面積の店舗を計画している。同社の担当者は「出店候補地の一つであることは間違いない」と明言を避けてはいるが出店はほぼ規定路線と見られる。

 一方、ゆめタウン博多内には現在、大分県別府市に本社を構える(株)明林堂書店が出店している。今回の紀伊国屋書店の出店計画に関して、同社の開発担当者は
「閉店するかどうかは未定だが、退店に関する要請があったことは確かです」
 としている。

 紀伊國屋が撤退することで、3月以降天神コア内の6階部分がすっぽり空く形となるのだが、現時点では後継テナントは決まっていないとのこと。コアとしても1,900m2と面積も広いことから早急の後継テナント誘致が求められるなど影響は大きい。

◆ こだわりの売場がジュンク堂の強み

 紀伊國屋が撤退することで天神地区の中心となってくるのは、やはり同地区で売場面積最大規模のジュンク堂書店と専門書に強みを持つ丸善だろう。特に現在の書店の多くは、CDや文具など書籍以外の物を販売しているケースが多い。
 しかし、ジュンク堂書店福岡店の場合はスポーツなどのDVDはあるもの「取引先の付き合いのため」(店舗関係者)としており、割合は全体の5%にも満たないのが現状。また、同店の売上高の詳細は分かっていないが「売上高の1割前後が福岡店の売上高」(同)としており、30億円前後と推測できる(同社の06年1月期の売上高は348億4,600万円)

 また、同書店の強みは、店内で読書が可能であることも上げられる。これはかつて、岩田屋内のリブロでも行っていたが、ジュンク堂は机と椅子が20席前後そろっており、図書館気分で読書を楽しめるのが好評のようだ。
 またかつては洋書などの専門書は丸善が強いといわれていたが、近年はその部分においてもジュンク堂を利用している声がきかれる。ジュンク堂の書籍のアイテム数は90万種類に対し、丸善は60万種類。ここでも、その差が出ているように思われる。

 このままの状態であると、丸善も紀伊國屋の後を追いかけるような形のようになる可能性も高く、しばらくはジュンク堂が天神地区においては天下を取るのではないだろうか。




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