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井筒屋、3月末で博多駅ビル退店 [1]
 
立て直し迫られる福岡戦略


 井筒屋は3月末で40年間営業してきたJR博多駅から退店、子会社の博多井筒屋も清算する。秋をめどに福岡市内に後継店舗を開設する方針だが、福岡都市圏での後退は避けられない。

 財務体質改善を図りながら、成熟市場の中でどう新たな成長戦略を描くか、 難しい“2正面作戦”を強いられている。

■ 補償金45億円で決着

 博多井筒屋はJR新博多駅ビルの建設に伴い1966年5月開業以来の歴史にピリオドを打ち、5月中にも会社を清算する。
 昨年9月福岡銀行の仲介でまとまったJR九州と井筒屋の合意によると、JR九州は井筒屋に退店補償金として45億円を支払い、井筒屋は速やかに店舗を引き渡す。井筒屋の抵抗で難航していた新博多駅ビルは最大の懸案にめどがついたことで、2011年春の開業に向け大きく前進する。

 一方で、JR側は井筒屋に対し、新駅ビルへは「一般テナントとしての入居」とするだけで、入居の確約もしてない。JRは核店舗として売場面積4万m2で阪急百貨店の招致を決めており、準核店舗候補として東急ハンズと交渉中。ハンズには6,000m2の条件を提示しているといわれる。

 このほか、直営の専門店街「アミュプラザ」が少なくとも4万m2を確保すると見られ、シネコンやアミューズメントが入ると、総面積20万m2中、仮に出店できても井筒屋の店舗面積は限られたものにならざるを得ないのが実情。井筒屋は新ビルでの営業再開に強い意向を持つことから、条件をめぐって火種が再燃する恐れがある。

 井筒屋は02年10月、博多井筒屋を専門店業態に転換し事実上百貨店から撤退しており、従業員も10数名に縮小。今回の退店では希望退職などを募らず、原則的に全員本体に吸収する。

■ 身軽な体制に

 博多井筒屋の清算は、長く井筒屋グループに突き刺さっていたトゲを抜く好機にもなる。博多井筒屋は40年の歴史でバブルの一時期を除いてほぼ一貫して赤字で、06年2月期末でグループ最大の75億5,000万円の債務超過を抱える。今回の退店で固定資産除却損が10億円強発生すると見られ、債務超過額はさらに膨れ上がる。

 井筒屋がJR九州の退店要請にすんなり応じなかったのは、交渉をぎりぎりまで引っ張りJRから多額の補償金を引き出す狙いもあったと見られる。JRは金額について
「金額は適正で満足とも不満足ともいえない」
 としている。井筒屋の博多井筒屋の出資比率は65%(残りは博多ステーションビルなどが出資)で、会社清算に伴う損失負担を出資比率に見合う65%とすると、ほぼ補償金の45億円でまかなえることになる。09年2月期決算で退店に伴う一連の会計処理を行う方針。

 井筒屋にとって博多井筒屋の115億円の売上高を失うのは痛手だが、それ以上に不採算子会社から解放され、財務体質が身軽になるメリットは大きい。中村眞人社長(現会長)体制下で遊休不動産や子会社のブックストアなど、なりふり構わず資産を売却し財務体質の改善に努めてきたが、子会社百貨店が足を引っ張り、自己資本比率は06年2月期末で10.6%と2ケタ台に回復するのがやっとだった。

 07年2月期末は固定資産の減損損失を計上、8億円の当期赤字に転落するため、9.1%と1ケタ台に逆戻りする見込みだ。



(つづく)




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