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NOVAクーデター事件の裏事情 (1)
 

封じ込めた「大物仕手筋」西田容疑者からの資金調達


 英会話大手、NOVA(大阪市)で起きたクーデター事件。臨時取締役会は創業者の猿橋(さはし)望社長(56)を解任して10月26日、大阪地裁に会社更生法を申請した。

 クーデター派が決起したのは、猿橋社長が独断で進めていた資金調達。調達先が「大物仕手筋」西田晴夫氏(57)が率いる西田グループだったからだ。

 ハイエナ集団に食い物にされることを恐れた役員たちは、猿橋追放に立ち上がったのである


■ 新株予約権の発行

 経済産業省による行政処分を機に経営が急速に悪化したNOVAは、劇薬に手を出す。

 10月10日、第三者割り当てによる新株予約権2億株の大量発行に踏み切った。開示資料によれば、国内の企業や投資ファンドから資金調達を断わられたため、
「資金ショートによる事業活動の停滞を未然に防ぐには、この選択しかありません」
 とイチかバチかの賭けだったことを示している。

 新株予約権の割当先は英領バージン諸島を所在地とする代表者が同一の「リッチ ペニンシュラ トレーディング リミテッド」と「タワー スカイ プロフィッツ リミテッド」の2つの投資ファンド。
 新株予約権を投資ファンド2社に各200個を割り当て、NOVAはいったん7,000万円を得る。その後、投資ファンドがすべて権利行使すれば、追加の払い込みで64億円がNOVAに入る仕組みだ。

権利の行使価格は1株35円。権利が行使されれば、現在の発行株式総数が6,760万株が2億6,760万株に増えて、既存株主の持ち分の価値は大幅に低下する。さらに2社の出資比率は78.12%に達し、実質的な買収にもかかわらず、投資ファンドへの有利発行でないため、株主総会での決議を必要としない。投資ファンドによる裏上場である。

 10月24日、投資ファンド2社は新株予約権代7,000万円を払い込んだ。権利を行使して、NOVAの新株2億株を64億円で取得し、錬金術に乗り出す準備が整った。

 事態は急展開した。
 その翌日の深夜にクーデターが決行。日付が変わった26日の早朝に会社更生法を申請し、投資ファンドによる権利行使を封じ込めた。会社更生法では、新株予約権は一般債権と同じ扱いになり、権利は行使できないからである。


■ 大物仕手筋の逮捕

 NOVAが新株予約権の発行を発表した2日後の10月12日、大阪地検特捜部は「大物仕手筋」西田晴夫氏を証券取引法違反(相場操縦)容疑で逮捕した。ベンチャー向け株式市場ジャスダック上場の建設会社・南野建設(現A・Cホールディングス)の株売買を巡り、仮装売買を繰り返し株価をつり上げた容疑である。

 特捜部の調べでは、相場操縦が行われたのは02年11月下旬ごろから同年12月中旬までの間。同一人物が売り手と買い手を兼ねる「仮装売買」と呼ばれる手口で、株取引が活発なように見せかけて、株価をつり上げた。
 南野建設株は同年11月26日の終値99円から、12月13日には最高値350円まで急騰。すかさず売り抜けた。

 南野建設の相場操縦を巡っては、05年3月に証券取引等監視委員会から自宅の捜索を受けていた。2年半たってから逮捕に踏み切ったため、NOVAと関連があるとの観測を呼んだ。あまりにタイミングがよすぎたためだ。

 NOVAが新株予約権を割り当てた英領バージン諸島の2社は、西田晴夫容疑者の知人女性が実質的な代表者をつとめる投資ファンドだ。「大物仕手筋」は投資ファンド2社の黒幕だったのである。
 西田容疑者は9月初旬、西田グループと呼ばれる投資家たちに、
「次はNOVAをやる。近く大幅増資が発表される」
 と告げていたという。

 9月下旬には、投資ファンド側と打ち合わせのため英国に渡航する予定だったが、その動きをキャッチした証券取引等監視委員会がパスポートの任意提出を求めたため、渡航を断念した。

 そして、NOVAが新株予約権発行の発表に照準を合わせて、逮捕に踏み切った。監視委員会と特捜部が連携して、西田容疑者を摘発したのは、西田グループが暴力団の資金源になっていることを重視したためである。


(つづく)




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