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東京レポート

ダイナシティの倒産で大火傷を負ったインボイス(下)
東京レポート
2008年11月 6日 09:29

通信料金一括請求サービス

 インボイスの創業者である木村育生会長(50)は、中学・高校・大学を慶応で過ごした慶応ボーイ。中学時代はバスケットボールをやっていたがレギュラーになれなかった。バスケへの思いを断ち切れず、大学時代はバスケのコーチ一筋。慶応女子中学の面倒をみる一方で、東京女子医大からスカウトされバスケ部のコーチもやった。05年11月に開幕したプロバスケットリーグ「bjリーグ」を立ち上げ、初代会長に就いたのも、バスケのコーチ人生の賜物だ。

 だが、コーチが本業になり留年。慶応大学商学部を卒業したのは、同級生より1年遅い82年。挫折感もあり、米国のミシガン州立大学に留学。米国で貿易会社のサラリーマン生活を経て帰国し、85年にI.Q.Oを設立したが、販売ルートがなく失敗。92年12月、ゼネラル通信工業を設立、第二電電の代理店として再スタート。だが、代理店はある程度のユーザーを確保すると、お払い箱になるのが運命だ。代理店から脱却するために、思いついたのが請求書の代行サービス。

 97年2月から通信会社からエンドユーザーに送られる請求書を、一括請求サービスを始めた。携帯電話を含む複数の電話会社から回線ごとに毎月届く請求書を一枚に集約するサービスが特徴。このビジネスモデルが当たった。01年4月、インボイスに社名変更。02年4月にジャスダックに上場。翌03年9月に東証2部、04年9月に東証1部に昇格した。

同社の急成長を後押ししたのはM&Aだ。まだ未上場だった98年、ヤンマー農機から通信サービスの新日本通信をLBO(レバレッジド・バイアウト)で買収したのが皮切り。LBOは、買収先のキャッシュフロー(現金収入)を担保に買収資金を調達する手法で、同社はその先駆けをなす。

大凶に終わったM&A

 インボイスは06年8月、ダイナシティの新株予約権(MSSO)を公開買い付けする方式で、ダイナシティを買収した。ライブドアはダイナシティの新株予約権のほか、株式16%と転換社債(MSCB)191億円を保有。ライブドアは新株予約権を約28億円でインボイスに売却。保有全株式は機関投資家に売却。転換社債はダイナシティがインボイスから資金を借りて買い入れて消却した。06年12月にはインボイスは出資比率を50.2%に引き上げてダイナシティを連結子会社に組み入れた。

 だが、M&Aは大凶。インボイスの08年3月期連結決算は、最終損益が76億円の赤字。ダイナシティの事業再構築損失で128億円、ダイナシティの新株予約権の評価損13億円など計143億円の特別損失が響いた。創業社長の木村氏は引責辞任。取締役でない会長に退いた。

 ダイナシティの民事再生法申請を受けて、インボイスは次のように発表した。ダイナシティの株式は17億2,200万円。ダイナシティに対する貸付金は203億4,400万円(転換社債をライブドアから買い入れた際の貸付金)。保証債務は23億7,200万円。不動産に担保を設定しているとしている、巨額な特別損失を計上することになる。インボイスは会社転がしのマネーゲームでババを引いたのである。(日下淳)

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