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積水・大和特集

コンプライアンスは守られているのか? 積水・大和 巨額政治資金提供の闇(中間報告)
積水・大和特集
2008年12月23日 13:24

 上野公成元官房副長官側への積水ハウス、大和ハウス工業による巨額政治資金提供に、大きな関心が集まっている。わずか1年3ヶ月の間に、2社で1億5,000万円を超える政治資金を集中させるということは極めて稀なケースだからだ。これまで明らかとなった事実から中間報告をしておきたい。

 2000年、政治家個人や政治団体への企業・団体献金が禁止されたが、政党や政党支部への同献金は継続されている。事実、積水ハウスは、上野元副長官が代表を務めていた「自由民主党群馬県参議院比例区第十三支部」に対し、約387万円の「企業献金」をしている(07年)。

 一方、政党支部で寄附を受け、後援会などの政治団体に資金を回すいわゆる「迂回献金」が問題視されてからは、政党支部から政治団体への資金移動が少なくなる傾向にある。後援会など政治団体の活動に供するため、必然的に政治資金パーティの開催による集金が増えた。この不況の中、政治資金パーティだけは、全国のどこかで必ずといっていいほど開催されている。1回の政治資金パーティで数千万円を集めるものから、数十万円規模のものまで様々である。政治資金パーティは、政治団体が行う事業であり、パーティ券代は「催物に対する対価」であるから、一方的に金を渡す「寄附」とは違うという解釈であるが、これを「抜け穴」と批判する声は根強い。企業も団体も、1回のパーティに堂々と150万円までを支出することができる上、支払われた金額と参加した人数との整合性が無くても全くとがめられないからである。
 積水ハウスと大和ハウスは、上野元副長官側の政治資金パーティ1回につき、毎回150万円を支出している。パーティ券は1枚20,000円だったとされることから、1社あたり75人分のパーティ券を購入したことになる。2社ともに150万円を支出していれば150人ということだ。しかし、上野元副長官関係の政治資金パーティの大半に、そのような人数は出席していない。1万円台や2万円台の会場費が明らかとなっているパーティや、ホテルの控え室でやったとされる集まりに百人規模の人間が入れるわけがない。現行では、企業側のパーティへの参加が1人だったとしても、限度額150万円までなら、パーティ券購入という名目で政治資金を提供することがまかり通っているのである。これを「抜け穴」という言葉で片付けていいのかどうか、はなはだ疑問である。

さらに、上野元副長官側や積水・大和の言い分だと、1日に「2回分300万円」のパーティ券購入を約しながら、違う団体が違う場所で開いたから合法だという。しかし、本会場の「控え室」での集まりが、「別の会場」「別のパーティ」と言えるのだろうか?また、別々のパーティへの支出としながら、1日に600万円、750万円といった金額を「同じ口座」に振り込むことなどが、はたしてコンプライアンス遵守と言えるのだろうか?検証を進めるなか、その答えが見え始めている。

 実は、積水ハウス、大和ハウスから政治資金を提供された政治家のケースはこのほかにも存在する。それはまた別の機会に詳しく報じていくが、今回の連載では常識的には考えられない積水、大和の政治資金提供の全容を解き明かし、なんのための資金提供だったのかというところまで、しっかりと検証していく。


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