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福岡空港説明会に住民の怒り爆発
行政
2008年12月 1日 09:50

 三苫説明会、7日に再度開催

 29日午後7時半から開かれた福岡空港問題をめぐる出前説明会には約120人が参加した。終了予定の同9時をオーバーして同10時過ぎまで開かれた。住民は調査連絡調整会議からの回答が不満足であるとして、説明会の継続を要望し、同会議も再度説明会を開催することを了承し、7日午後に改めて説明会が開催されることになった。

 説明会は主催者の挨拶の後、同会議から説明が行なわれ、その後参加者からの質問に移った。冒頭、地元で町づくりを担ってきた人から「三苫は環境が優れている地域だ。空港でまちづくりできると言われるがそれは逆だ。まちが壊される。説明の数字はでたらめだ。風速の数字は机上の空論だ」と厳しい意見が出された。その後堰を切ったように「事業費の積算根拠」「需要予測のおかしさ」「環境への重大な影響」「騒音の影響」などに対して同会議の回答を求めた。

 同会議からは、これまでの説明や回答の域をでたものはなく、しびれを切らした人から「先の説明会での質問への回答がない。何のための説明会か」という怒りの声も出た。

 「ずさんだ」「いい加減な回答だ」

 また「空港ができて発展したまちはあるのか」という指摘も出された。さらに「新空港になった場合の跡地利用の構想や漁業補償は」との問いには、「民有地と国有地が混在しており、未定である。漁業補償については事業費に含まれている」と回答。会場からは「ずさんで話にならない、漁業補償費が入っているとすれば9,200億円では済まない、でたらめな数字だ」と怒りの声が聞こえた。

 さらに「海底トンネル構想」についての質問には、「固まったものではない」との回答。会場からは「いい加減な回答だ」との声。

 一方では北九州空港などとの連携を求め、北九州空港を育てていくことが県の責務だ、との意見やPI方式に対する疑問など多方面からの意見が出された。
 閉会の時間が過ぎても意見や質問は止まらず、「新空港か増設を決定するのは誰か」「大臣、県知事、市長に対して皆の意見をどう伝えるのか」といったものや決定過程を明らかにすることを求める意見もあった。

 繰り返す同じ説明 回答も用意せず

 こうした中で参加者から「質問への満足な回答もなく、未回答もある。地元への説明会はこれでは不十分だ。もう一度説明会を開くように」との要望が出され、主催者も了解し、調査連絡調整会議も同意。7日に再度説明会開かれることになった。

 連絡調整会議にとって三苫での説明会は、予想外の展開になったであろう。しかし、地元に住民にとっては意外なものではなかったのである。

 これには伏線がある。実は11月1日にも説明会が開かれていた。この日には校区自治協議会が緊急に要請し50人の参加があった。その後住民の中から「これからを担う若者たちがもっと参加できる機会を」ということで29日の説明会が開かれたという経緯があった。1日に参加した人もこの日には参加しており、1日の説明会と同じ説明がされたばかりか、1日にした質問への回答がこの日も用意されていなかったから、住民の怒りが爆発したといえよう。

 説明する国や県、市にとって説明会は単なる通過点である。文句を言われても数時間我慢すればよいだろうが、ここに住む住民にとってはこれからも続く問題である(仮に新空港ができたとしたら)。形式的な説明会だけで「決定」されてしまったら大事(おおごと)である。

 説明会の後、住民の多くから、「これが本当の民主的なやり方ではないだろうか。時間をもっとかけて議論せんといかん」という声が聞かれた。

 確かにこの日の出来事から「住民自治」の1コマを垣間見ることができた、と感じた。7日の説明会は、午後1時から4時まで三苫公民館で。

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