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保守会派に擦り寄り ~吉田福岡市長の公約検証~(2)
行政
2008年12月13日 08:00

 福岡市の吉田宏市長は就任から2年の折り返しを迎え、「市民の声を市政に」から「議会の声を重視」の姿勢に変節している。

 現在浮上している須崎埠頭の再開発計画は白紙に戻します。新空港建設については必要ないことを明言します。(「吉田ひろしの市民との約束」より)

 選挙中に批判してきた人工島事業に対してはすでに開発を推進する立場となっているが、新福岡空港建設や須崎ふ頭などの開発事業に対しては、「検討結果を見守る」「市の発展の原動力となるようにしっかりとやっていきたい」といった曖昧な言い回しで決して否定はしない。大型開発を進めたい市幹部や市議会保守系会派の主張に近づいたと見ていいだろう。

 12日の市議会定例会。一般質問で「市議会に対する所見」を聞かれた吉田市長は、「市議会は両輪でやっていくパートナー。民意に最も近いところにある議会の声を聞くことが市政にとって最も重要」と議会重視の姿勢をアピール。さらに「市議会の皆さんは自分の地域だけでなく高い見地から市全体について議論される。よく勉強され、現場にも足を運ばれて質問される。市議会のレベルの高さを感じている」とおだてまくった。

 市議会をおだてる吉田市長の視線の先には、自民党市議団がいた。市議が提言する道路建設や大型開発に大きく相槌を打ち、答弁では下を向いて市幹部が作ったペーパーを読む。

 傍聴していた市民に感想を聞くと、「こども病院移転の住民投票条例案も否定されたし、あの言い方だと市民の声を代弁するというよりも、議会に擦り寄っている印象を受ける。威厳はまったく感じない」と話した。

 留守家庭子ども会無料化の条例案が否決され、少数与党での議会運営の難しさを痛感した面はあるだろう。

 しかし吉田市長は選挙で、市議会では少数派の民主、社民などの支持をバックに当選しており、自民・公明などが推薦した山崎広太郎前市長は敗れている。選挙から2年。「市長になって、現実路線になったということ」と保守系議員は評価するが、選挙時に市民が描いた市長のイメージからは遠くなった。(つづく)

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