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「世襲」 まずは問題点の整理を(上)
政治
2009年4月27日 11:41

 世襲の是非が総選挙の焦点になることが確実となってきた。民主党が政権公約の目玉として打ち出した「世襲制限」が、自民党を大きく揺さぶっている。その自民党のなかでは、菅義偉選対副委員長が世襲制限を打ち出したため、党内で多数を占める2世・3世議員と菅氏らたたき上げの議員との間で、感情的な対立にまで発展している。世襲は是か非か。最終的には有権者一人ひとりの判断に委ねられるが、世襲については、定義づけも含めて整理されるべき問題点が多い。

<政界における世襲とは?>

 一般的な意味での世襲とは、その家の財産や地位が代々受け継がれることを指す。しかし、政界における世襲はそれほど簡単に説明できるものではない。定義づけすることが極めて難しいのだ。その理由は、政界で世襲という場合、財産上の継承だけでなく、目に見えない知名度や影響力といったものまでが継承の対象と見なされるからである。世襲といわれるものに様々な形が存在してしまうことになる。それでもなお、どこまでが世襲であるかの線引きがなければ、是非を論じるための前提を欠くことになる。まずは政界における世襲の形態と、それぞれの弊害について考えてみたい。

 政治家の世襲には、大きく分けて「議席」そのものの継承を意味する場合と、別の地位ながら何らかの形で政治家を続けることのふたつの意味があろう。純粋な2世(あるいは3世)と、「政治家2世」の違いと言い換えてもよい。
 最も問題視されるのは「議席の継承」であり、親から子、子から孫へと国会の議席が引き継がれていくケースである。同一家系の人間が国会議員を務め続けるため、あたかも「殿様」が君臨している「藩」のような状態になる。日本の政治が、江戸時代の「幕藩体制」に例えられるゆえんである。
 こうした場合、「議席」そのものを頂点とした政治権力のピラミッド、あるいは利権のピラミッドが構築されることが多い。特定の人間にとっては「議席」が既得権益を守るための砦にもなる。必然的に、政策などではなく「議席」そのものが死守すべき対象となってしまう。候補者の人柄や能力は二の次となり、「議席」が現状を維持するための安定装置と化す。政治家は文字通りの「御輿(みこし)」だ。もちろん多くの有権者にとって政治家は遠い存在となり、活動実態が見えにくくなる。居住する選挙区から世襲議員が選出されている地域の有権者から、「名前は知っているが、政治家として何をやっているのかは分からない」といった声を聞くが、これなどは典型的な世襲の弊害かもしれない(税金泥棒は世襲議員以外にもあまたいるのだが・・・)。
 さらに、世襲政治家の後援会を中心とした組織(地盤)、長年親しまれた「苗字」=知名度(看板)、先代から続く集金システム(鞄)は、どれをとっても新人とは比較にならない。数は力とばかり、選挙に勝つことを優先する党側がどちらを選ぶかは議論するまでもない。中選挙区制ならば複数の公認候補を擁立することも可能だろうが、小選挙区制である限り、選挙で有利な世襲候補を選ぶことが優先される。公認候補の選定で、党の選挙区支部や県連の段階で新人をはねてしまうのは、前述した既得権擁護の姿勢と、勝てる候補を選ばざるを得ないという事情が絡んでいる。もちろん先代が有力議員であった場合は、中央での人脈も世襲候補に有利となる。
 新人が世襲議員と同じ選挙区から同じ政党内での立候補を目指しても、公認を得る確率はゼロに近いということだ。確かに、これでは政治から活力が奪われる。(つづく)

【秋月】

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