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東京レポート

5ヵ月で社長が交代する西松建設 救済統合説が再燃(1)
東京レポート
2009年5月28日 15:23

西松建設は、海外裏金問題や政治献金問題など一連の不祥事の責任を明らかにするため、石橋直社長(69)を含む代表取締役4人が引責辞任。前社長が今年1月に前社長が引責辞任したのに続き、5カ月間に社長が2度交代する異常事態だ。6月26日の株主総会後の取締役会で社長に昇格する近藤晴貞常務執行役員(56)は取締役の中で最年少。「建築のエース」と目されているが、経営の混乱は避けられそうにない。救済統合説が再びささやかれはじめた。

<政治力と談合力>
 発端は、08年6月に海外から裏金を持ち込んだとして、外為法違反容疑で東京地検特捜部が西松建設を家宅捜索したこと。今年1月20日に國澤幹雄社長(70)が外為法違反容疑で逮捕され、その追求の過程で政治献金問題に飛び火。民主党の小沢一郎代表の公設秘書の逮捕、小沢代表の辞任と、政界を揺るがす大事件に発展した。
 ダム・トンネルなど大型官庁土木を得意とする西松建設は、政治力と談合力で抜きんでていた。金丸信・自民党元副総裁との関係は有名だ。金丸氏の次男が、70年代に西松建設社長の杉本三吾氏の娘と結婚しており、姻戚関係にあったためだ。金丸一辺倒だった西松建設の政界人脈が、秘蔵子の小沢一郎氏へと傾斜していくのは、そのためだ。
 「談合の帝王」と呼ばれた平島栄氏を、大林組常務から西松建設相談役に招く際に、口利きしたのが金丸信氏だ。
 政治力と談合力を両手にした西松建設は、準大手ゼネコンの一角を占めるまでになった。強固の基盤を築いたのは豪腕社長たち。83年から12年間にわたり社長を務めた柴田平氏は、日本土木工業協会の会長をやった実力者だった。
 ゼネコン汚職で辞任した柴田氏の後任になった金山良治氏(80)は、03年まで社長の椅子に座った。金山氏は、会長就任後(現・取締役相談役)も院政を敷くなど、事実上の経営トップとして君臨。海外での裏金づくりに最初に手を染めた人物と見られている。
 土木が主流の西松建設で、國澤幹雄氏は初の事務系社長。後任の石橋直氏、その辞任を受けて新社長になる近藤晴貞氏は、ともに建築畑出身。土木の名門といわれた西松建設で、建築部門からトップが出るのは、政治力と談合力で決まる土木というマイナスイメージを拭い去り、「新生西松」をアピールする狙いがある。

~つづく~


【日下淳】

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