NET-IB NEWSネットアイ

ビーニュース

脱原発・新エネルギーの関連記事はこちら
純広告用VT
カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

政界インサイドレポート

小沢辞任で蘇る「政権交代」への期待  麻生自民党の内部崩壊が始まった(1)
政界インサイドレポート
2009年5月26日 08:00

 民主党の代表交代の効果がはっきり現れた。
 鳩山由紀夫・新代表誕生後、初の大型選挙となったさいたま市長選挙では、民主県連が支援した新人が自公推薦の現職を破って当選。事前の予想では現職優位と見られていたが、投票日3日前に鳩山氏が応援に入ると、大勢の聴衆が集まってもみくちゃにされるほどの“鳩山フィーバー”を起こして逆転、大差で勝利をものにした。
 自民党は、鳩山新体制を「小沢傀儡」と批判するキャンペーンを張っている。しかし、民主党の代表交代は、「総選挙が面白くなってきた」と有権者の政権交代への期待を確実に蘇らせつつあり、前回の参院選以来の政治の地殻変動が決して収まっていないことを示している。

◆「世襲規制」の芝居で墓穴を掘った自民党

 就任以来の半年間に3回にわたる大型景気対策で勢いを盛り返しつつあるように見えた麻生政権が、小沢一郎氏の代表辞任をきっかけに、あっという間に崩れ始めた。
 その象徴が、菅義偉・自民党選対副委員長がぶちあげた「世襲規制」問題の混乱だろう。
 2世や3世議員が多い自民党には、菅氏の唐突な世襲規制論に当初は大きな批判があがったが、実力者の古賀誠・選対委員長や伊吹文明・元幹事長が、 「(世襲候補は)選挙区を変わるとか、公募制をもっとオープンにする仕組みを議論すべきだ」(古賀氏)「我々も身を切る姿勢を示すことは非常に大切」(伊吹氏)、などと援護の声をあげた。
 党内では次期総選挙に出馬する小泉元首相の二男・進次郎氏と、臼井日出男・元法相の長男・正一氏の公認を取り消すことまで検討されはじめた。
 芝居がかっているとしか言いようがない。

 「世襲規制で党内対立を演出しつつ、改革のポーズを見せて風を呼ぼうというのが菅さんの作戦。小泉郵政解散と同じ手法であり、小泉氏も“息子の進次郎は無所属でも当選するから大丈夫”と最初から一枚かんでいた」(自民党幹部)。
 だが、国民はそう何度もそんな手にはひっかからない。現職の世襲議員は“お咎めなし”にして、新人2人だけの公認を取り消そうという見え透いた世襲規制に対し、有権者は懐疑的だろう。
 その後の自民党の対応がみっともない。菅氏は今になって、「制限は次の次の選挙から」という趣旨の発言をして自説を後退させ、世襲制限を煽っていた伊吹氏まで、「息子の方が立派なのに、公認してはいけないというのは無理がある」と豹変したのだ。
 最初から芝居なのだから、観客に受けないと見ればさっさと幕を下ろそうというのである。
 しかし、この問題は自民党に大きな後遺症を残しそうだ。
 「菅のスタンドプレーで余計な世襲批判が高まり、わが党の2世、3世議員たちはみんな苦戦に陥った。これじゃ、選対責任者に自爆テロを起こされたようなものだ」(自民党中堅の2世議員)。
 墓穴を掘るとはこのことだろう。
                                             

関連記事

powered by weblio


政界インサイドレポート一覧
政界インサイドレポート
2010年7月 1日 08:00
政界インサイドレポート
2010年6月 4日 20:18
政界インサイドレポート
2009年11月25日 13:29
純広告VT
純広告VT

純広告用レクタングル


IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル