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東京レポート

ハウステンボス支援に名乗り上げた HMIとはどんな会社か(2)
東京レポート
2009年9月25日 08:05

ホテルの再建を巡り メガバンクと対立
 比良氏は92年に沖縄オーラコーポレーションを設立してホテル建設に着手。「リザンシーパークホテル谷茶ベイ」のオープンは93年4月。客室558室、収容人員2,600人の沖縄最大のリゾートホテル。修学旅行客などを中心に年間40万人を集客し、04年9月期の売上高は63億円をあげていた。
 しかし、固定資産の含み損を計上する減損会計の前倒し適用によって、268億円の固定資産が評価替え後は169億円となり、同期は大幅な債務超過に転落。そのため会社分割による新会社への事業移転を軸に再建計画を立案した。
 ところが、主力取引先のみずほフィナンシャルグループと再建をめぐり対立。企業再生専門子会社・みずほプロジェクトに移管した148億円の債権を、ホテル証券化による転売を計画する米ゴールドマン・サックス系ファンドに売却したことで、再建計画は中断した。

支援に乗り出した 在日インド人
 比良氏のピンチに、在日インド人が受け皿をつくって支援に乗り出した。支援企業オキナワインキャピタル(イー・バラクリシュナン社長)が設立され、その子会社のリザンコーポレーション(同社長)がホテルの運営を引き継ぐというシナリオ。オキナワインキャピタル会長には前駐日インド大使のアブターブ・セット氏が就いた。
 支援企業への譲渡を確定するため、ホテル経営会社の沖縄オーラコーポレーションは05年9月に約245億円の負債で民事再生法を申し立て。GS側はそれを阻止すべく、会社更生法を申請して対抗する異例の事態となった。在日インド人たちの支援企業は地元の沖縄県、恩納村の支持を得て勝負がついた。GS側は会社更生法を取り下げ、債権を支援企業に売却して手を引いた。
 新オーナーとなった在日インド人たちは、「リザンシーパークホテル谷茶ベイ」の運営を比良氏がオーナーのHMIに委託。比良氏が設立したホテルは、インド系資本が受け皿になり、再び比良氏のHMIで運営されることになった。
 このインド系のHMIがHTBの支援に名乗り上げた。野村PFとの条件面でかなり開きがあると報道されている。合意できなければ、ハウステンボスは閉園する可能性が高い。

(了)

【日下 淳】

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