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亀井「徳政令」新政権の火種に ~モラトリアムへの疑問~
政治
2009年9月20日 10:05

 亀井静香金融・郵政改革担当相が打ち出したモラトリアム(返済猶予制度)が、波紋を広げている。
亀井氏の構想では、中小企業の金融機関からの借り入れや、個人が抱える住宅ローンの元本返済を3年間猶予するとしている。しかし、唐突なモラトリアムへの言及は、法的にも、意義にも疑問がある。

 近代日本において、モラトリアムが実施されたのは2回。大正12年(1923年)の関東大震災時に初めてモラトリアムが実施されたが、これは震災のため決済ができなくなった一部の手形(「震災手形」)などについての措置である。勅令により30日間のみ手形の支払期限を延長したに過ぎない。借金の長期間にわたる返済猶予とは意味合いが違う。

 たまった「震災手形」の影響などを受けた形で昭和2年(1927年)、「昭和金融恐慌」が起きる。いくつもの要因が重なり、金融機関の事実上の破たんが相次いだが、高橋是清蔵相の決断により、勅令でモラトリアムが実施される。ただし、支払猶予の期間はわずか3週間。この時のモラトリアムは、預金者保護と同時に、金融秩序を守るという目的が強い。 過去2回、いずれの場合と比べても、現在の日本にモラトリアムが必要であるとは思えない。

 亀井構想は、規模や期間、内容から言って、鎌倉幕府の「徳政令」や江戸時代の「棄捐令」に近いものだろう。中小企業や住宅ローン利用者は確かに喜ぶだろうが、金融機関には重大な影響を与える。もちろん民間の「契約」を国が歪めることは、法的にも大きな問題が生じる。

 亀井金融・郵政担当相が代表を務める国民新党のマニフェストには、モラトリアムについての項目はない。中小零細企業や中所得者への減税には触れているが、借金支払いの猶予については一行たりとも記されていないのだ。

 鳩山政権が発足し、各大臣がマニフェスト実現に向けての強い意志を示している。事務次官会議の廃止など、政策決定システムも大きく変わろうとしている。そんな中、閣内での調整もないまま、思いつきで言い出しなのなら、大臣失格である。政権のアキレス腱とも言われ始めた亀井氏だが、混乱を招く施策の提案には慎重を期してもらいたい。

                                   頭山

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