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コダマの核心

地獄からの生還(7)~資格士に頼んでも生還できない(前)
コダマの核心
2009年10月27日 10:39

<脱法行為を平然とやる司法書士・弁護士>
 「多重債務者を悪徳金融業者から救おう」という名目で、弁護士事務所、司法書士事務所が派手にテレビ広告や地下鉄中吊り広告を打ちだしていた。これらを目撃するにつけ、「えらく儲かるのだな。なにか胡散臭い感じだ。よっぽど『ぼろい』ビジネスなのだ」と直感していた。「多重債務者を本当に助ける気持があるのであれば、こんなコマーシャルを打たなくても良いのに」と思うのが、正直な感覚であったはずだ。
 この「怪しげだな」と疑念していたことが、ずばりと当たった。新聞紙上で報道されたニュースに接して「あー、やっぱりな」と納得した。「福岡、佐賀、長崎の司法書士・弁護士120名が10億円の不当所得隠し」と報じられていたのだ。要は、正義の、弱い者の味方である弁護士・司法書士が、多重債務者からの依頼で、悪徳金融業者(?)から法定金利を上回った金額を回収してやる。その過程で「謝礼分を正確に決算処理しなかった、不当な利益隠しをした」脱税行為を、税務当局から厳しく摘発を受けたのである。
 この発表から1週間して、全国規模でも同様の犯罪行為を多数の弁護士・司法書士が繰り返していたことが報道されたのだ。多重債務者のホワイトナイト(救世主)の振る舞いをしたはずの資格士たちは、彼らをただ食い物にしただけなのである。「悪徳金融業者(?)」と疑問符をつけているが、『どちらが悪か』と問いたい。摘発された弁護士・司法書士のほうがはるかに悪人だ。こういう輩は、資格を剥奪されるべきである。

<藁にもすがる思いの、必死な多重債務者>
 多重債務者A氏は、必死で金利払いに奔走する。行き詰り始めた矢先に、「貴方が払いすぎた金利は返ってきます。是非、相談に来ませんか。OO法律事務所」と電車内の広告に気づく。「金利が免除になるのであれば」と藁にもすがる思いでTELをする。「まず着手金30万円を持ってきてください」といわれる。とりあえず法律事務所は、金融会社に「A氏の案件を受理した」と通知する。そうすると、金融会社からのA氏に対する動きはストップする。
 A氏は、数回に分けて着手金を事務所に振込み、完了する。そうなると、事務所は具体的に行動を開始する。時間は2~3カ月かかる。金利の過払いに関しては、金融会社も反論の気力もない。大半が多重債務者側の完勝である。
 「Aさん!!貴方はもう金融会社から解放されました」と、依頼した事務所から経過・結果報告がなされる。厳密に問い合わせをすればキャシュバックもあるはずなのだが、A氏は「ゼロになっただけでも幸せ」と満悦感に浸る。「現金も戻ってくるかも」ということを、想定もしなかった。
 だから、A氏のような多重債務者と資格士事務所との間で、書類・領収書のやり取りも皆無のケースが多い。この間隙を縫ってというか、つけ込んで、案件(ビジネス)隠しをしようとすれば容易である。100万円の案件でも、10件隠せば1,000万円になる。これはまさしく悪辣な脱税工作である。これであれば、テレビコマシャール分も元が取れる。『ぼろい』商売だ。ほぼ原価ゼロなのだから――。A氏は、「これで一件落着、解決した」と錯覚した。金融業者との問題が解決して半年たった頃に、A氏は「カードを発行してもらおう」と思い立った。申し込んだところ、拒否されたのである。

(つづく)

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