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コダマの核心

地獄からの生還(8)~資格士に頼んでも生還できない(後)
コダマの核心
2009年10月28日 15:37

<弁護士介入履歴>
 A氏は憤然となる。「どうしてクレジットカード発行の許可が下りないのだ!!」、「借金の問題が片付いて6カ月にもなる。先生!!どうして私にはカードの利用ができないのでしょうかね」と法律事務所に相談する。弁護士先生は「多重債務者から抜け出されただけで満足してください。カードが使えないからといって、生活ができない、地獄に落ちるということではないでしょう」と、つれない返事が返ってくる。
 A氏はどうも腑に落ちない。たまたま巡り合って、筆者の友人Bと知己を得た。Bは自称、「よろず屋相談」を行なっていた。Bは懇切、丁寧に教えた。
 「多重債務者が弁護士、司法書士の資格士を使って問題処理をし、解決したとします。金融業者の個人情報ファイルのAさんのところには、『弁護士介入』(司法書士も同じ)という履歴が打たれます。この履歴が残れば一生、カードの発行の許可が下りることはありません。本当に不条理ですがね」。
 「そんな横暴なことが許されているのですか。個人破産の場合でも時効は7年です。時効もなく半永久的に犯罪者扱いをされてはたまらない。訴訟して解決できませんか?」とA氏が質問をする。
 「まったく解決できません。個人情報は任意情報として金融業者内で活用しているものです。法令の範ちゅう外のものですからね」とBは能面の面構えで答える。
 「唯一、道はあります。個人で金融業者と交渉して目的を成就させれば、『弁護士介入』という履歴は残りません」と説明を終えると、A氏は落胆した。

<弁護士法違反で逮捕される>
 Bは多重債務者の相談を受けてきて13年になる。まだ資格士たちが「ビジネスにしよう」と貪欲に画策始める以前から、『よろず屋』相談に乗ってきた。きっかけは、上記した通りである。「弁護士さんを通じて借金の処理が終わったのに、カードの発行ができない」と相談が舞い込んできた。調べてみて、Bは初めて『弁護士履歴』の存在を知る。さらに根本的な解決は己、本人の力で完遂するしか道がないことを知った。
 己の力で交渉するといっても、多重債務者に陥る人物が、法的知識を駆使して金融業者と渡り合える能力はない。Bはそこに着眼して、代理で書類を作成し、交渉のノウハウを伝授してやった。13年間に救済した数は何百人にも及ぶ。借金の調整をしてやり、カードの再発行も得る二重の解決をして感謝されてきた。複雑な利害関係も巧妙に整理してきたつもりであった。気配りに怠りなくやってきたのだが――。
 ある案件の収拾がつかない状況のなかで、司法当局に垂れ込まれた。Bは弁護士法違反で逮捕されたのである。裁判では執行猶予がついた。本人は現在、深く罪滅ぼしを行なっている。
 Bは、資格士の脱税行為を10年前から目撃していたそうだ。「多重債務者を食い物にする弁護士、司法書士たちの資格は即刻、剥奪すべきであることは当然だ。ただ、無知な多重債務者の人たちが自力で交渉できる術はない。資格士に頼るしか方策はないのだから、この『弁護士履歴』を職権で抹殺すべきだ。現代社会で、カードなしでまともな生活ができないことは言うまでもない」と、Bは饒舌に世の歪みを指摘する。


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