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コダマの核心

地獄からの生還(28)~大連に来い!!日本企業には必ず儲かるよ!!(前)
コダマの核心
2009年12月21日 10:26

<臆病な日本の中小企業経営者へ一喝>
 大連日本環境産業テクノパーク(本社・大連市)の薫事長(日本では社長の職)・高木文平氏は声を枯らして日本の惨状を嘆く。「なんで日本の経営者はこんなに臆病になってしまったのだろう。斜陽化している九州、日本の市場で戦っても企業は売り上げが減り衰退してしまうだけだ。結果として会社が潰れることは明白である。『坐して死す』のであれば勃興している中国に進出しなさい。大連にでてくればあらゆる商売の段取りは準備できている。そして必ず儲かるようにしてあげる」と強調する。
 高木氏のプロフィールは後述するとして、日本に帰化した同氏は歯がゆい日々を送っている。12月7日に中国政府系のシンクタンクである中国社会科学院が発表した「2010年経済青書」によると、2009年の中国の国民総生産(GDP)成長率は8.3%になる見込みで、10年のGDPは9.1%になると予測されている。「何故、成長する中国市場で日本の中小企業の経営者は勝負をしないのか!!10年前までは自信満々、中国にやってきていたのに不思議でたまらない。隣の韓国の中小企業の経営者たちは大連に進出してきてバリバリと活躍をしているよ」と高木社長は悔やむのである。

<第二の祖国・日本が心配だ>
 高木文平薫事長はもともと中国人だ。ハルピン工程大学工学部卒業して中国機械工業省研究所に就職した。1985年国費留学で来日、熊本大学大学院工学修士、九州大学大学院経済学修士を修めた。日本に来日して24年という年月が流れた。まさしく日中の本格的な人的交流が開始されたときの第一陣者(パイオニア)である。25年前の中国の大学生たちにとって日本は『理想桃源郷』であった。高木氏も「この変化のない中国に埋もれるよりも同じアジア人として成功している日本で挑戦してみたい」と念じたという。 
 7年の大学院の学究生活を経た1992年、正興電機製作所に入社してビジネスマンになる。同社が大連に進出したことで大連正興電機制御有限公司を設立した。その会社の副勲事長に治まった。ここから高木氏の「中国と日本のビジネスの掛け橋」を担う人生が始まったのだ。その後、経過を付け足すと、高木氏は「ビジネス人生において50歳を一つの節目、転換点だ。自力で会社を立ち上げてみよう。独立して外部から恩返しをしよう」と決断した。
 高木氏の誠実な人柄は誰しもが認めるところである。関係者が熱烈なサポートをしてくれた。そのお陰で2008年12月に大連日本環境産業テクノパークが設立されて勲事長に就いたのである。筆者は15年前、高木氏と幾度となく中小企業を連れて大連視察に行った。当時の詳細は次回に触れるが、大連側は「土地だけは提供しますから、是非、大連に来てください」の終始、お願いの姿勢であった。現在では高木氏の弁を借りれば「技術、またはサービスノウハウただ一つだけ持っておいで。お金も売り先も皆な面倒見てやるよ!!」となる。時代は様変わりしたものだ。同氏は「本当に日本の将来は暗い」と深いため息をつく。

(つづく)


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