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小沢氏政倫審出席 参院選へ最後の賭け
政治
2010年5月13日 08:15

 民主党の小沢一郎幹事長が、参院選に向けて最後の賭けに出る。

 小沢氏は12日、政治家のスキャンダルなど倫理に関わる問題を審査する「衆院政治倫理審査会」(以下、政倫審)に出席する意向を固めた模様だ。自身の資金管理団体「陸山会」による土地取引疑惑について釈明するものと見られる。

小沢一郎幹事長 政倫審は、ロッキード事件などを受けて1985年に国会法を改正し設置されたもので、衆院の政倫審が25名、参院側は15名の委員で構成されている。両院の政倫審とも、委員の3分の1以上の申し出か、政治倫理に関し不当な疑惑を受けたとして議員本人が申し出た場合に開かれる。会議は非公開で議事録も公表されないうえ、証人喚問と違い、発言内容が偽証罪に問われることもない。

 小沢氏は、「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で告発され、不起訴になった後の検察審査会で「起訴相当」の議決を受けた。12日には検察の再捜査にともない、3度目となる任意の事情聴取要請を受けている。小沢氏に対する世論は厳しく、世論調査対象となった人の7割以上が幹事長辞任を求めているほか、党内部からも公然と幹事長辞任を求める声が上がっていた。

 民主党を取り巻く状況は最悪だ。米軍普天間飛行場の移設問題では、「5月末までの決着」と言い切ってきた鳩山首相の公約は守られそうもなく、政権支持率は20%台前半。危険水域はとうに越えている。結論の引き延ばしを図ろうとしているが、いずれにしても政権の致命傷になることは確実である。
 首相を支えるはずの党幹事長が、検察による再度の事情聴取を受け「政治とカネ」の問題が再びクローズアップされる事態は、民主党にとって「死の宣告」に等しい。小沢氏としては、偽証罪に問われることもなく、非公開の場である政倫審で持論を展開し、幕引きを急ぎたいところだ。「みそぎ」を済ませたいとの思惑が透けて見える。

 参院選に向けて賭けに出た小沢氏だが、勝てる見込みは少ない。政倫審に与えられているのは一定期間の登院自粛や国会役職の辞任などを勧告するだけのもの。小沢氏の政治生命を奪うことなどできない。さらに勧告には出席議員の3分の2以上の賛成が必要で、簡単にまとまるとは思えない。すべてを読んだ上での政倫審出席だろうが、検察の事情聴取を拒否して政倫審だけを選んだ場合、「政倫審をみそぎに利用した」との厳しい批判を浴びるのは必至である。
 事情聴取を受けたとしても、結果は同じだろう。

 参院選の公示まで約2か月。追い詰められた鳩山首相と小沢氏に残された時間は少ない。

【秋月】

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