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福岡空港、誘導路複線化へ一歩前進(2)~利便性ゆえに抱える問題点の数々
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2011年11月11日 07:00

福岡空港.jpg ターミナルビルから住宅地が確認できるほどの市街地にあり、世界でも稀な利便性を誇る福岡空港。しかし、それゆえに問題点も数多く抱えている。平行誘導路の複線化は、航空機の待機に起因する遅延の解消については有効であるが、残念ながらそれだけですべてが解決できるわけではない。

 まず、周辺が市街地になっていることから、騒音への配慮が必要で、自衛隊や海上保安庁の緊急機を除き、滑走路が使用できるのは午前7時~午後10時までとなっている。よって、深夜の航空貨物便の就航ができない。また、滑走路が1本のみなので、事故などが発生した際に、機能がマヒしてしまう恐れがある。

 また、空港から近接しているので、福岡市中心部には超高層ビルを建てることができない。航空法が定めるところによると、半径24km以内に高さ制限があり、博多~天神地区で45~70m程度(10階建てビル相当)、シーサイドももちなど西部副都心で150m程度(30階建てビル相当)しか建てられない。さらには、空港用地の約3分の1が借地であり、借地料として年間約84億円を支払っている。
 
 これらの問題に関しては、すでにパブリック・インボルブメント(住民参画)の手法を用いて検討され、抜本的な解決策として滑走路増設や新空港の建設が議論されてきた。その結果、滑走路増設案で検討していくこととなったが、まだまだ構想・施設計画段階にあり、当面の対応策として最初に紹介した平行誘導路の複線化が進められている。

 福岡の人々にとってあまりにも身近な存在である福岡空港。この先、アジアのリーダー都市を目指す福岡市は、この空港と共にどのような街づくりを進めていくべきなのだろうか。

(つづく)
【清水 秀生】

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