「互いに学び、互いに協力し、互いに繁栄しましょう」

　博多区の温浴施設「万葉の湯」の一室にかけ声が響く。博多区の中小企業経営者たちが中心となって立ち上げた異業種交流会・博多青旬会（はかたせいしゅんかい）の例会である。月に一度、会員が集い、勉強会を開催しているのだ。毎回、一人の経営者が講演をし、その後グループディスカッションをして侃々諤々（かんかんがくがく）と論を戦わせる。目的は講演を担当した企業と自身の成長のためだ。このスタイルを貫いて今年で10周年となる。
　「言葉は悪いかも知れませんが、この会は敷居が低いのです。会員を多く望むわけでもありませんし、無理を強いるようなことはありません。都合がつかなければ会に参加しなくても良いですし、それを悪く言う会員は誰もいません。目的は続けることにあります」と、古参の会員である原口明弥同会顧問は語る。

　2002年、会長を務める山脇弘子さんのごく近しい仲間が数名集まって経営勉強会がスタートした。５、６名の会員で、どうすればより良い企業がつくれるか、より良い経営を実現できるか、地域貢献ができるかを考える会をつくろうとしたのが、そもそものきっかけだった。以来、会を重ねるにしたがって会員数は増大し、今では100名を数えるほどになった。しばらく前まで、不要な争いを避けるため、１業種１社という縛りがあった。それが奏功し、会は順調に推移していったが、大きくなるに従って入りたくても入れないという経営者が現れるようになってしまった。その反省により、今では、その縛りを撤廃して門戸を大きく開くようになったという。

　「会が大きくなろうが、小さかろうが関係ありません。例会に集まる方が100名だろうが10名だろうが、参加した方が学べる場を提供するだけです。この会をステップにしていただいて、大きく羽ばたいてもらうのも大いに結構です。経営者それぞれの考えを聞き、刺激を受けて活力をもらえる、そんな会でありたいと思います。そして、多くの方に成功していただけたら幸せに思います」と、山脇弘子会長は満面の笑顔で語った。

　月に一度の会費制の例会は来られないなら来なくても良い。気が向いたら顔を出せばそれでいいのだ。拡大も狙わない、大きなことを望むわけでもない。学びたい経営者は学べばいい。笑顔を見たければ、それだけでもいい。そんな会は、そうはなかろう。学ぶ楽しさ、人づきあいの温かさ。それが感じられるアットホームな交流会が博多青旬会なのである。青春まっただなかの方も、青春をもう一度と思っている方も、興味あれば、気軽に扉を叩いてみてはいかがだろうか。

■博多青旬会事務局
所在地：福岡市博多区吉塚2-1-37-2F（1Fに青旬市場）
電話：092-612-7440
FAX：092-612-7441
Ｅ-mail：rabo@d5.dion.ne.jp
URL：http://www.business-v.com/hakata-seisyunkai.html


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