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となりの新華僑・華人の知恵

(株)ネットコム・張書明社長~「論語と算盤(そろばん)」のルーツ(1)
となりの新華僑・華人の知恵
2012年6月 6日 15:15

<慶応大学の訪問研究員として来日>
0606_t.jpg 株式会社ネットコム社長、張書明氏のお話は、しばしば、白板を使い、地図を使い、歴史をまじえて、さながら大学の講義のようであった。それもそのはず、張氏は、来日前は、名門西安交通大学で博士号(工学博士)をとり、同大学電子信息学院(日本の学部)副教授、自動制御研究所所長をしていたのである。

 張氏の来日は、西安交通大学の協定校である慶応大学理工学部との交換教授制度・特別研究員の為である。

 張氏が1995年に初来日してから17年が経った。今は、港区で社員40名を抱え、コンピュータシステムの受託開発、ソフトウェア開発アウトソーシング、自社セキュリティ製品の開発・販売、日本企業の中国進出へのコンサルティング、特定技術者人材派遣等を行なっている会社の社長である。

 常に、念頭にあるのは、日中両国のIT技術の架け橋である。多忙の時間をやりくりして、日中の大学で講演、セミナーも行なっている。このインタビューも、日本の大学での、留学生に対する講演が終わった直後であった。

 張氏は、安徽省出身である。5月には、安徽省から総勢200名を越す訪日団があり、日本側の窓口として、中心的な役割を果たし、在日中国系新聞の一面を飾っている。

 読者は安徽省というのをご存じであろうか。北東部は江蘇省、南部は江西省、西南部は湖北省、西北部は河南省接する、人口約7,000万の内陸省である。もともとは、1667年(康熙6年)の清朝時代の江南省が安徽省と江蘇省に分割されたのが始まりと言われている。

 胡錦濤(主席)、李克強(副総理)、汪洋(広東省委書記)、呉邦国(人民代表委員会委員長)等大臣レベルで同省育ち、又ルーツを持つ政治家はとても多いことでも有名である。

 省内の両淮炭鉱は中国の重要なエネルギー基地であり、馬鞍山は鉄鋼、銅陵は有色冶金(中国首位)が全国首位である。長江(揚子江)と淮河の水運が発達しており、安慶、蕪湖は重要な港になっている。

 安徽省は文房四宝の故郷でもある。文房四宝とは、紙・筆・墨・硯を意味する。紙は宣紙、墨は胡開文の墨、硯は歙硯が有名である。すべて安徽省南部が発祥の地と言われている。

 日本人には、1992年に世界遺産となった"黄山"が有名である。その黄山市は、世界三大銘茶に数えられる祁門紅茶(キームン紅茶)の産地であり、日本や英国でとても珍重されている。

 その安徽省で最も有名なのが、「新安商人」(徽商)であり、その代表とも言える胡雪岩の考え方は日本の渋沢栄一とも関わってくるのだ。

(つづく)
【金木 亮憲】

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